![トヤのひっこし 世界傑作絵本シリーズ](https://content.bookoff.co.jp/goodsimages/LL/001727/0017270026LL.jpg)
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トヤのひっこし 世界傑作絵本シリーズ
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 福音館書店 |
発売年月日 | 2015/01/01 |
JAN | 9784834081404 |
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トヤのひっこし
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トヤのひっこし
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商品レビュー
3.8
9件のお客様レビュー
モンゴルのゲルに住む一家の引っ越しの話。ゲルを分解して、荷物一切をラクダに積んで、ヒツジたちと犬たちも連れて、砂漠や山を越えて、次の牧草と水のある場所に移動する。小さな男の子も女の子も自分で馬に乗って行く。壁画のようなきれいな絵が素晴らしい。
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モンゴルの家族の引っ越しの様子。 日本の引っ越しとは大きく異なり、命懸け。 自分たちとは違う生活をしている人たちがいることを知るのにいい絵本。
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「母の友」の絵本作家鼎談で初めて知った、モンゴルの絵本作家、ガンバートル(文)とボロルマー(絵)、そして訳者の津田紀子さんによる、本書(2015年)は、近年の経済成長により、生活が急激に変化しつつあるモンゴルに於いて、今も伝統的な生き方を貫く、草原に生きる遊牧民の生活を、日本人...
「母の友」の絵本作家鼎談で初めて知った、モンゴルの絵本作家、ガンバートル(文)とボロルマー(絵)、そして訳者の津田紀子さんによる、本書(2015年)は、近年の経済成長により、生活が急激に変化しつつあるモンゴルに於いて、今も伝統的な生き方を貫く、草原に生きる遊牧民の生活を、日本人の私にも親しみやすく教えてくれる絵本です。 タイトルの通り、モンゴルの遊牧民一家の娘、「トヤ」の家族の引っ越しの様子を伝える内容には、引っ越し業者に頼んで、はい終わりとはいかない、壮大なスケールの大移動となり、物は全て荷造りしてラクダに積み込み(ラクダは一頭一頭、前後に紐で結び、最後の一頭には鈴を結わえる)、そこには、彼らの家のゲルも解体出来ることを初めて知り(その骨組みはテントのそれを複雑化した印象)、目指す場所は、ゴビ砂漠と山を越えた先にある湖のある草原の地で、その計り知れない長距離を、家族それぞれ馬やラクダに乗り込んで移動するといった、ここまで来ると、もはや冒険込の大旅行である。 また、モンゴルの人達にとって、動物の存在は生きていく上でも、とても大切なものであることを実感させられ、トヤの家族が共に連れて行く動物は、ざっと見ただけで、ラクダ五頭、馬三頭、危険から皆を守ってくれる犬のバサルに、その他、牛と羊と山羊が合計四十五頭と、それら全て含めてトヤの家族なのだという、その絆のあり方には、彼らの生き方を反映しているようで印象に残る。 そして、その道中は当然一日で着くようなものではなく、夜になったらどうするのかというと、そのまま草原の上に布団を敷いて眠りにつき、その間、見張りをするのは、お父さんと犬のバサルで(夜になると狼が襲ってきて羊や山羊を食べる)、お父さんも大変だなと思うが、大切な動物たちを失うのは、彼らの生活もかかっているだろうからと、こうした点に、それぞれの状況で生きていくことの過酷さを痛感させられたが、それも、その先で待っている未来を信じているから耐えられるのかもしれないと思うと、その引っ越しの途中で迎えてくれる遊牧民同士の温かい交流も、常に穏やかな笑顔を浮かべて子どもたちを見守る、お母さんの姿も、その引っ越し先の、目の覚めるような美しい絵の説得力も相俟って、遊牧民として、日々生きる彼らの喜びに触れられた気持ちになれたことが、本書を描いたひとつの意義かなと感じられたことで、きっとモンゴルの子どもたちにも、伝統的な遊牧民の生活に親しみを持っていただけるのではないかという、それは「母の友」の鼎談からも感じられた、ガンバートル、ボロルマー、津田さん、三人のモンゴルを愛する思いが込められた絵本の力であった。 本書に於いて、最も印象的だったのは、そのモンゴルの、どこまでも広い大草原を見事に再現した、本書の横長のサイズと、更にボロルマーによる、見開き全体の八割り方を草原にして、残りを空にした、その見せ方だと感じ、その利点はトヤの家族だけではなく、周りの遊牧民たちの生活風景や様々な動植物たちも、一つ一つ丁寧に描いて、一枚絵として見せられる点にあり、それはまるで、モンゴルの箱庭を眺めているような賑やかでアットホームな美しさでありながら、更に圧巻なのは、彼女の、その一瞬アニメかと思ってしまう程の、丁寧で細やかな描き方であり、場面毎に色取り取りに様変わりしてゆく景色の美しさも然る事ながら、特にトヤたちの積み込む様子を拡大した絵の中の、その一つ一つの絵柄への模様を見ると、いったいどれだけの時間をかけて描いているのか計り知れない、そんな気の遠くなるような細やかさには、彼女の子どもたちに伝えたい思いが凝縮されているようで、胸を打たれるものがありました。 また、彼女の描く風景には、どこか昔の神話の絵本で描かれるような、和の趣に加えて、山を描いた一つ一つの岩の描写には、西アジアの雰囲気を感じさせるものもあって、アジアの呼び名も色々あるけれど、実は、これまで私が抱いていたイメージよりも、遥かに身近な国なんだなと感じられたことが、とても印象的で、それは、表裏の繋がった表紙の絵の、過酷さだけではない、楽しげな表情で移動するトヤの家族の姿や、本編中にあったモンゴルの歌からも感じられた、モンゴルという国の魅力のひとつなのでしょう。 はてしない あおぞらのしたで うまれた わたし モンゴルの だいちは みどりの ゆりかご
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