日蓮の思想とその展開 シリーズ日蓮2

小松邦彰(編者), 花野充道(編者)

• 販売会社／発売会社: 春秋社
• 発売年月日: 2014/11/25
• JAN: 9784393173527

商品レビュー

2018/04/25

「日蓮の思想とその展開」を研究するにあたっての出発典拠である。内容は駆け足だが、網羅性は高い。

・親鸞と日蓮の災害観の違い
・歴史的な事実として、日蓮の密教批判と曼荼羅図顕がほぼ同時。「唱題は念仏の真似か、曼荼羅は真言の影響か」
・日蓮は仏の来迎を待つのではなく、主体的に出かけていく。
・佐前にあっては全幅の信頼を日本の神々に向けていた。
・日蓮の安国の観念の独自性は、中心的意味を天皇などの特定の権力の安泰から、広義の国家としての国土と人民の安穏へと転換させた。
・日有に学んだ日要によって日蓮本仏論は鮮明になった。
・天文法華の乱、安土宗論をへて、摂受主義になった。
・幕末から明治にかけて沸き立った在家の折伏主義が温床となって、田中智学に代表される近代日蓮主義の運動が生まれてくる。
・日興は御書を「御筆」と称した。
・日興滅後の分流