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ある英国人が愛した素顔のニッポン
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | ジー・ビー |
発売年月日 | 2014/11/01 |
JAN | 9784906993147 |
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ある英国人が愛した素顔のニッポン
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ある英国人が愛した素顔のニッポン
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商品レビュー
4.5
2件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
タイトルと表紙に惹かれて借りてきたら、著者の状況にびっくり。 表紙だけ見たらおしゃれな英国紳士が、日本滞在中の興味深い出来事を、ユーモアとウィットと毒舌で切り取ったエッセイだと思うじゃないですか。 まあ、ほぼそうなのですが、でもそれだけではない。 著者は2011年にALSを発症し、2012年に日本人と結婚し、2013年の1月に二度と帰る事が叶わないことを承知で来日し、その年の12月に亡くなりました。 ALSとは、進行性の病気で、徐々に筋肉が衰えついには呼吸もできなくなるという難病。 だけど全然悲壮感はない。 本人は若いうちに仕事を辞め、悠々自適の年金生活。(これがイギリス人の理想の生活らしい。羨ましい) 奥さんの仕事の都合で日本に来ることになった時は、既に車いす生活だったので、医療や福祉に係わる手続きから日本生活が始まったと言っていい。 小石川植物園のそばに住み、東京の下町の生活を楽しみ、息子の結婚式のため軽井沢まで出かけていき、奥さんが所用で渡英した期間は入院生活を楽しむ。 ジャパンタイムスを愛読し、世界情勢、金融関係、日本の政治や憲法問題、東日本大震災や原発問題についてなど、あらゆることに興味津々。 元々は日記として書いたものを、少しまとめては知人にメールで送っていた。 日本と欧米の違いだったり、日本食についてだったり、今現在興味のあるあれこれを。 「ブログにしたら?」と言われたこともあったけれど、本人としてはメールでやりとりするのが良い、とこのスタイルで通す。 ブログだと通り一遍の短いコメントを貰って終わりなので、それでは面白くない、と。 いかにもコミュニケーションを大切にするイギリス紳士。 ほんの数行の短い文章の中に、「うーん」とうならされるものもたくさんありましたが、それを拾い上げていってもきりがないので、そこは割愛するとして。 私の知人でもALSに罹った人が2人います。 一人は直接一緒に仕事をしたことはないのですが、3歳年上の頼れる先輩。 最期まで明るくて、お見舞いに行った人の方が励まされたくらい。 もう一人は一緒に仕事をしたこともありますし、奥さんは保育園時代の次男の担任の先生でした。 「なんで俺が」と嘆く彼を、奥さんが明るく支えていたと聞いています。 無理して明るさを装うことはできませんが、多分どこかに明るさがないと病気と闘っていけないのでは、と自分の経験も交えて思いました。 著者は、たくさんの友人に囲まれて、奥さんの腕の中で息を引き取ったそうです。
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1945年英国で生まれた作者が 2004年英国で日本人女性と出会って恋におちる。 2011年、その日本人女性との結婚式を目前に控えて、 難病ALS(筋萎縮性側策硬化症)を発症し、余命2~5年と告げられた。 作者、マルコム・デビット・ワトソン、68歳。 恋しい女性と日本で暮らすこ...
1945年英国で生まれた作者が 2004年英国で日本人女性と出会って恋におちる。 2011年、その日本人女性との結婚式を目前に控えて、 難病ALS(筋萎縮性側策硬化症)を発症し、余命2~5年と告げられた。 作者、マルコム・デビット・ワトソン、68歳。 恋しい女性と日本で暮らすことにし、 2013年1月に東京へ移住してきてからのエッセイ集であった。 車イス生活をしてこそ感じる日本の福祉レべルをはじめ、 住宅問題、食べ歩き、ショッピング環境、etc。 目に映るものがすべて英国と比較して 驚くようなことばかりのようだった。 わが国日本。ここで生まれて育って〇〇年。 不思議とも思わずに暮らしてきたこの国の風習が 一人の英国人の目からみると このように映るのかと、面白かった。 町でみかけた大型トラックに2匹の猫の絵が描かれてあるから、 猫の餌を運ぶトラックと思ったというところなど、笑ってしまった。 むろん、生活習慣ばかりでなく、 靖国問題や政治、金銭問題など、 政治経済も英国との違いに 作者が理解出来かねている様子もよく描かれている。 作者のブログや日記に 日本人の奥さんが補足したのがこの作品のようだが、 外国人から見た日本とはこんな感じなのだろう。 難病を抱えながらも恋しい妻と 日本での生活を思い切り楽しんだ作者。 2013年12月4日、愛妻の腕の中で永眠されたという。 心からご冥福をお祈りする。
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