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マッサンとリタ ジャパニーズ・ウイスキーの誕生
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マッサンとリタ ジャパニーズ・ウイスキーの誕生

オリーヴチェックランド(著者), 和気洋子(訳者)

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マッサンとリタ ジャパニーズ・ウイスキーの誕生

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 NHK出版
発売年月日 2014/08/01
JAN 9784140816561

マッサンとリタ ジャパニーズ・ウイスキーの誕生

¥2,200

商品レビュー

3.4

9件のお客様レビュー

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2018/07/08

マッサンの時代に海外に留学ということを成し遂げるのは生半可なものではできないでしょう。人種差別を感じマイノリティを嫌ほど感じ、それでも自分の追求したいものをぶれずに成し遂げたのは彼自身の努力以外に語れないでしょう。 そしてリタにおいても、日本においてのマイノリティとして必死にマジ...

マッサンの時代に海外に留学ということを成し遂げるのは生半可なものではできないでしょう。人種差別を感じマイノリティを嫌ほど感じ、それでも自分の追求したいものをぶれずに成し遂げたのは彼自身の努力以外に語れないでしょう。 そしてリタにおいても、日本においてのマイノリティとして必死にマジョリティに合わせ溶け込もうとしたのは痛々しいほど伝わった。 1000マイルも離れた場所に嫁ぎ、飛行機などで一日ではいけない距離であったにもかかわらず、一生を夫マッサンに捧げた。彼女の覚悟に涙がでる。 自分にはもっと彼女のような海外で生きていくという覚悟が足りないのだろうと思わされた。

Posted by ブクログ

2018/06/15

NHKの朝ドラ「花子とアン」の再放送を見ていたのですが、それが終わり、その後「マッサン」が始まったので、ついでに見ているところ。 あの時代の国際結婚、起業家の妻、はさぞかし大変だったろう、と期待して見始めたのだが、使い古されたギャグ満載のバカップル物語に終始していて驚いた。 15...

NHKの朝ドラ「花子とアン」の再放送を見ていたのですが、それが終わり、その後「マッサン」が始まったので、ついでに見ているところ。 あの時代の国際結婚、起業家の妻、はさぞかし大変だったろう、と期待して見始めたのだが、使い古されたギャグ満載のバカップル物語に終始していて驚いた。 15分がやたら長く感じる。 「花子とアン」もそうだったけど、朝ドラは「おちゃめなアタシのドタバタ物語★」が基本路線なのね、と今さらながら知った。(←分かっていなかった・・・) ということで、もっと本当のことが知りたいと思ったので、手っ取り早くこの本を読むことにしました。 留学中に結婚していたとは驚きです。 あの時代に、会社のお金で留学をさせてもらっておきながら、誰にも相談せず、奥さんの親にも内緒で結婚に至るとは、その事実だけ見ても、マッサンって、けっこう衝動的で、甘えん坊な人なのかな、という印象です。 異国での生活は本当に寂しくて、それを解消するために、すべての不利益に目をつぶって行動してしまったんだろうと思う。 リタさんがマッサンよりもずっとずっと先に亡くなった、という事実には胸が痛みました。異国の生活のストレスは尋常じゃなかっただろうと思うし、忙しい夫とは対照的なリタさんの晩年の孤独さを思うとたまらず、私は終始マッサンに批判的な気持ちで読んでいましたが、マッサンが自著の中で、「もし私とではなしに、英国人と結婚して英国で生活していたら」という悔恨のにじむ胸中をつづっていた、という部分を読み、そうか、ちゃんと自分の罪は分かっていたんだなぁ、と許せる気持ちになりました。(もちろん私には許すとか許さないとか言う権利はないんだけど) あと、マッサンはスコットランドでウィスキーづくりを学んだ、というのは、私は勝手に5年くらい修行したのかと想像していたのですが、たった2年、しかもその2年もフルタイムではなくて、いくつかの蒸留所を短期で転々としただけ、っていう事実は衝撃でした。 ジュース作りに至っては、何の経験もなく、本だけを頼りにいきなり基幹事業として展開してみた、っていうのも、なんだか、マッサンの性格が表れているなぁ、っていう印象です。 それでも、会社をつぶさず、事業を拡げたっていうのは、やっぱりすごい、と思ってしまった。 あの時代だったからかもしれないけれど。 それとも、案外会社ってそういうものなのかな。 余市ではハイランド・ウイスキーを作り、それに対して仙台ではローランド・ウイスキー作りを意識したと書いてあって興味深かった。 確かに、関西や東京から見ると、北海道と東北って日本のハイランドとローランドみたいなイメージです。遠くて寒さが厳しい・・・

Posted by ブクログ

2017/04/28

テレビドラマのおかげで便乗商法的に多くの関連本が出版されているようだが、いくつかの書評を慎重にチェックしてから、本書を選んだのは正解だったと思う。ドラマを想起させるタイトルになってはいるが、内容はまさしく原書のそれどおり、日本における本格的なウィスキーの誕生の物語であり、史実を丹...

テレビドラマのおかげで便乗商法的に多くの関連本が出版されているようだが、いくつかの書評を慎重にチェックしてから、本書を選んだのは正解だったと思う。ドラマを想起させるタイトルになってはいるが、内容はまさしく原書のそれどおり、日本における本格的なウィスキーの誕生の物語であり、史実を丹念に追った学術書と言ってよい。 特に、マッサンとリタの出会いから結婚生活に関して、ロマンチックな愛情物語のようなものは徹底して排除されており、ドラマを見てそのあたりを期待した読者がいたとしたら、期待は完璧に裏切られる。学術書とは言いすぎかも知れないが、膨大な資料を元に、竹鶴正孝氏がどのようにスコットランドの伝統的なウィスキー造りを学び、日本でどのような苦労をして、ウィスキー製造技術を伝え、育て上げたか、またリタに関しては、当時の時代背景を踏まえ、一人のスコットランド人女性が日本で暮らす様がどのようにあったか、ひたすら正確に記録に残すべく書かれている。 二人の恋愛に関しては、お互いがどのように好意を持つようになったか、結婚生活がどのような愛情に満ちたものだったか、などには著者は一切踏み込まず、両人それぞれの感情を安直に推測したり、代弁しない姿勢を貫いている。あくまで遺された手紙や、本人や周辺の人々の発言を追いかけて、記録するに留めている。 本書を読んで、竹鶴正孝氏の偉業についてはよく理解できた。本書を引用すれば、氏の業は「正真正銘のウィスキー作りの技術の芽を日本の大地に根付かせるという使命を片時も忘れることはなかった」によく表されていると思う(本分215ページ)。 最後に役者あとがきの中で訳者は、著者のチェックランド氏には「人と人との出会いに歴史の源流がある」という視座があると語っているが、まさに正鵠であろう。さらに言えば、訳者は「世界史はひとつの文明が他の文明を駆逐する動態である...(中略)しかし、文化は融合する」と指摘する。それもまた真理であり、かつ人類にとっての福音であると感じた。 良書です。

Posted by ブクログ

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