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晴天の迷いクジラ 新潮文庫
737円
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 新潮社 |
| 発売年月日 | 2014/06/27 |
| JAN | 9784101391427 |
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晴天の迷いクジラ
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晴天の迷いクジラ
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商品レビュー
4
174件のお客様レビュー
人生は生きていくには辛くて、悲しくて、でもそれでも生きて行く。 正子、由人、野乃花、そして大海に戻ったクジラ、がんばれ。
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虚ろな扇風機みたいな本 弱風でカタコトと満遍なく柔い風を送る。 直接浴び続けるのは耐えられなく、 届かなければこの世に一人みたいに。 官能で包み込んでさえいればいい、 なんて思わせない揺らぎが飲み込みやすさを増す。 火が照り続け水分が全て出ていく様な季節に、 ある程度の塩味を...
虚ろな扇風機みたいな本 弱風でカタコトと満遍なく柔い風を送る。 直接浴び続けるのは耐えられなく、 届かなければこの世に一人みたいに。 官能で包み込んでさえいればいい、 なんて思わせない揺らぎが飲み込みやすさを増す。 火が照り続け水分が全て出ていく様な季節に、 ある程度の塩味を含んだ液体みたいに 脳というか喉に届く。 あの頃の認識もできず、表現しきれない事柄が あまりにも敷き詰められた様に私に注がれる。 時折り言葉を捨てるように投げるところに揺れる。 誰かから指示を受けて終わりをもたらしたように、自我でない言葉に 息を吹き込むことを拒んでいるよう。 うらうらと、うつらうつらと栄養も睡眠も 足りていない時の思考の動きとよく似ている。 その頃は、正しい判断をしていると思っていた。 あまり近づきすぎないで。
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- ネタバレ
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『晴天の迷いクジラ』 というタイトルに驚いた。 迷いのクジラでもなければ、晴天に迷ったクジラ、でもない。 どういうこと?? そう思いながらページをめくっていきました。 最初は、ChatGPTに聞いた。 持っている積読をいくつかピックアップして、この何冊かの中で、自分が今読むべき本はどれか、と尋ねた。 その問いを尋ねた時の私はびっくりするくらい弱ってた。 元気が取り柄なのに、どう頑張っても元気ではいられない。 自分の意見は決まっていたはずなのに、外から入ってくる声に耳を傾けていたら、自分の気持ちがわからなくなってしまった。 自分の思うように生きれればいいと思ったのに、それすら出来なくなってしまった。 せっかく決めた、自分の生き方すら見失って、息が苦しくなった。 そんな私だからなのだろうか、この本をおすすめされたのは。 暗闇に沈んだ3人が、1匹のクジラに会いに行く物語。 それぞれが、深い闇を抱えながら生きている。 他の人の闇って、普通に生きてたらどう頑張っても見ることはできない。 みんな、他の人には見せないように、必死に自分の中に抱え込んでその闇と向き合うからだ。 それでもなんとか自分の限界まで突き進む。 でも、自分が限界だと思った時には、どうに限界を超えていて、立ち直ることすら立て直すことすら難しくなっている。 それでも、そんな3人が出会う。 出会って親子を演じて、どこか自分が演じきれなかったものに思いを馳せて、考えて、考える。 兄弟の気持ちがわからなかった人が、傷を負った兄弟をもって、子供を捨てた母親が自殺から救った子を育てようとする。 そんな中で、子は母親とは一緒に暮らせないことに気づく。 クジラの気持ちを分かろうなんて烏滸がましいと、そういう話が出る場面があった。 それは当然だと思う。 それに、人の気持ちは人にも理解できないと私は思う。 理解してくれる人じゃなくて、理解しようとしてくれる人の存在が大きい。 自分の悲鳴に耳を傾けてくれる人、自分の悩みを自分と同じ視点で考えてくれる人。 完全に理解し合える人がいないからこそ、寄り添ってくれる人に、拠り所を求める。 それが人間だなと思う。 私もそうだった。理解しようとしてくれる人に何度も救われてきたから。だからこの本を読む意味があったんだろう。 それに、あのくじらは見失ってしまった自分自身だったのだ。 酷く傷つきながらも、泳ぎ出していく姿に、各々が身を打たれる。 あのクジラは、何も言わなかった。 それでも、もう一度泳ぎ出してもいいんだと思わせてくれた。 もうひとつ。 この本の日本語が、私はすごく好きだった。 私は日常の景色を言葉に変える能力は人並みにあるかもしれないが、その言葉から情景を想像する想像力に欠けていた。 だけど、この本の日本語はすっと私に馴染んで、目の前に情景が浮かんだ。 いつまでも、いつまでも読んでいたいと思った。 だからこそ、他の人におすすめしたいなと思う。 人間誰しも自分の人生に疲れてしまう日がある。 周りの人の声に埋もれてしまう日もある。 自分の答えを見失ってしまう日もある。 そんなときは、クジラを見て欲しい。 クジラを救いたいと思った頃には、少しだけ自分も前を向けていた。
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