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紙つなげ!彼らが本の紙を造っている 再生・日本製紙石巻工場
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紙つなげ!彼らが本の紙を造っている 再生・日本製紙石巻工場

佐々涼子(著者)

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紙つなげ!彼らが本の紙を造っている 再生・日本製紙石巻工場

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 早川書房
発売年月日 2014/06/01
JAN 9784152094605

紙つなげ!彼らが本の紙を造っている

¥1,650

商品レビュー

4.5

257件のお客様レビュー

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2026/08/09

きっかけ 読書会でおすすめしていただいた一冊。普段はあまり「紙そのもの」に注目して本を読むことがなかったので、タイトルを聞いたときから少し意外で、どんな内容なのか興味を持った。 読み始め 読み始めは、紙をつくる機械や、8号抄紙機と工場で働く人たちの話なのかなと思っていました。 ...

きっかけ 読書会でおすすめしていただいた一冊。普段はあまり「紙そのもの」に注目して本を読むことがなかったので、タイトルを聞いたときから少し意外で、どんな内容なのか興味を持った。 読み始め 読み始めは、紙をつくる機械や、8号抄紙機と工場で働く人たちの話なのかなと思っていました。 工場の技術や製造工程を中心にした、いわゆる「ものづくりの現場」を描く本だと想像していたのです。 しかし実際に読み進めていくと、その印象は大きく変わりました。単なる工場の記録ではなく、東日本大震災で大きな被害を受けた石巻市と、そこからの復興までの道のりが丁寧に描かれていました。 紙をつくるという仕事が、地域の暮らしや人々の生活と深く結びついていることが伝わってきて、読みながら何度も立ち止まって考えさせられました。 心に残った言葉 「1枚の紙を厚くすると、こしが強くなって指を切っちゃう」 この言葉はとても印象に残りました。紙というと「軽い」「やわらかい」「身近」というイメージがありましたが、その裏側には温度や圧力、繊維の状態など、非常に繊細な調整があることを知りました。 ただの紙ではなく、条件によって性質が変わり、時には人の指を切ってしまうほどの強さを持つこともある。その事実に、紙という素材の奥深さと、そこに関わる技術の精密さを感じました。 思ったこと 考えてみると、私たちは毎日のように紙に触れています。教科書、ノート、新聞、包装紙、チラシなど、意識しないほど当たり前に存在しています。 たとえば、コロコロコミックのような子ども向けの雑誌は、子どもが乱暴に扱っても手を切らないように工夫されているといいます。一方で、参考書や問題集は、長時間の学習に耐えられるように、薄さやめくりやすさ、インクのにじみにくさなどが考えられている。用途によって紙の性質が細かく設計されていることに驚きました。 私は日常生活の中で、包装紙などの紙で手を切ってしまうことがあります。しかし不思議なことに、本や雑誌で手を切った記憶はほとんどありません。 それは偶然ではなく、読者が安心してページをめくれるように、紙をつくる人たちが長い時間をかけて技術を積み重ねてきた結果なのだと気づきました。 また、この本を読んで特に強く感じたのは、「紙は完成品であると同時に、誰かの思いの積み重ねでもある」ということです。震災という大きな出来事の中で、工場が止まり、再び動き出すまでの過程には、多くの人の努力や葛藤があったはずです。その中で「本の紙をつくり続ける」という選択には、単なる仕事以上の意味があったのだと思います。 さらに、スマートフォンやタブレットが普及し、いつでもどこでも本を読める時代になりました。電子書籍は便利で効率的ですが、それでも紙の本には、画面では得られない感覚があります。ページをめくる音、紙の厚みの違い、指先に残るわずかなざらつきや滑らかさ。それらは情報ではなく「体験」として記憶に残るものだと感じました。 この本を読んで、普段何気なく触れている「紙」という存在が、実はとても多くの人の技術と努力によって支えられていることを改めて知ることができました。 本を読むということは、文字を追うだけではなく、その背景にある素材や作り手の思いまで含めて受け取ることなのかもしれません。 紙の手触りやぬくもりを感じながら読む時間もまた、読書の大切な一部なのだと思いました。

Posted by ブクログ

2026/07/06

興味深く読むことが出来ました。 この本を読むまで紙が東北で作られていることを知りませんでした(会社によって本の紙の仕様がさ違うことも)。。 東日本大震災で起きた悲惨な状況が生々しく書かれており、胸に迫るものがありました。 地震の怖さもそうですが、津波が来るわけないとたかを括り、避...

興味深く読むことが出来ました。 この本を読むまで紙が東北で作られていることを知りませんでした(会社によって本の紙の仕様がさ違うことも)。。 東日本大震災で起きた悲惨な状況が生々しく書かれており、胸に迫るものがありました。 地震の怖さもそうですが、津波が来るわけないとたかを括り、避難する事が恥ずかしいと思っているうちに逃げ遅れた方も沢山おられたのだろうと思います。そういう集団心理みたいなものがこんな時にでも発生するんだとよく分かりました。 工場復興中に自分が働いている工場からいくつもの死体が出てくるなんて。。日本製紙の皆さんがどれだけの熱量を持って工場を建て直そうとしたのかということが良く分かる内容でした。 読んでいて感じたのは、皆んなと協力し合って一つのことを成し遂げる事ができた時の充実感、それにどれだけの想いを持てるか、そこに強力なリーダーシップを持つ人物の不可欠さはどんな時でも必要なんだと改めて認識させられました。 工場復興中にも安全第一に配慮している姿は素晴らしかったです。

Posted by ブクログ

2026/06/26

あのTIMEやcancamの紙も作っていると。 復興の様子より、震災の様子が生々しくて。 「炎が上がると、「いやあああああぁぁぁ」という断末魔の絶叫が聞こえてくる。とても表現できないような声です。それが頂点に達したかと思うと、徐々にフェイドアウトして聞こえなくなるんです。」 「こ...

あのTIMEやcancamの紙も作っていると。 復興の様子より、震災の様子が生々しくて。 「炎が上がると、「いやあああああぁぁぁ」という断末魔の絶叫が聞こえてくる。とても表現できないような声です。それが頂点に達したかと思うと、徐々にフェイドアウトして聞こえなくなるんです。」 「こちらからはヘリが見えるのに、向こうからは見えていない。それと同じで、見えているのに、いくら助けを呼んでも助けにきてくれない私を、無念の思いでじっと見つめているんじゃないだろうか」 夜が明けると天候は一変していた。この世の終わりのような光景だった。しかし、仰ぎ見ると、そこに真っ青な空があった。 <撮っておきたいほどの青空じゃないか> 人の命を呑み込んだ瓦礫だらけの水にも、薄青い空が映りこんでいる。静かだった。 「『良き日でございます』とあいさつしたくなるほどいい天気だったんですよ。あぁ、ちくしょう。あの日、空はそっくり取っておいて売りたくなるほどきれいだった」 女性は放心状態のまま、どこかへ歩いて行った。 後の捜索で、トラックの幌の上に年配男性の遺体が発見された。ふたりはそこで一夜を過ごし、男性だけが低体温症で亡くなったのだろう。男性の顔は綺麗だったが、凍えたような表情をして丸まっていた。傍らには、もうひとり誰かがいた痕跡があった。そのひとりぶんの空白が、ふたりで最後まで寄り添いあっていたことを物語っていた。

Posted by ブクログ

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