商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 亜紀書房 |
発売年月日 | 2014/05/12 |
JAN | 9784750514079 |
- 書籍
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反骨の公務員、町をみがく
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反骨の公務員、町をみがく
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愛媛県内子町の元職員として内子の町並み保存運動に奔走した岡田文淑さんへのインタビュー形式で話は進む。タイトル通り反骨の公務員だった岡田さんは、当時誰にも顧みられることのなかった町並みにスポットを当てて、同僚や上司、住民からの反対などお構いなしに内子の「重伝建地区」選定へと漕ぎ着け...
愛媛県内子町の元職員として内子の町並み保存運動に奔走した岡田文淑さんへのインタビュー形式で話は進む。タイトル通り反骨の公務員だった岡田さんは、当時誰にも顧みられることのなかった町並みにスポットを当てて、同僚や上司、住民からの反対などお構いなしに内子の「重伝建地区」選定へと漕ぎ着けた。元公僕ならではの公務員に対する辛辣な言葉が連なるが、全くその通りだと思うとともに、同じ公務員として自分が言われているような気がして反省するところばかり。「自分に与えられるワンランク上の仕事」を心がけていきたい。
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いまでこそ、まちづくりと言えばやれ地場産業の振興だ、特産品開発だと、やたら行政依存の形で叫ばれるが、産業遺産のある街を訪れるかぎり、かつての日本では民間がその土地での産業をつくり出していった。(p.36) いい町とは、マスツーリズムに迎合しない町のことだ。観光こそ、行政がちゃんと規制もかけ、コントロールすべきだと思う。(p.54) 僕はたくさんの情報がキャッチできるし、手に入る。その情報をベースにして、自分なりの”まちづくり”をプランしていくわけ。当然、普通に暮らしている人たちに、いかにそういった情報をうまく提供できるかということが、公務員の仕事の一つだと思う。それは当然のこととして批判が出るし、反対が出るということは当たり前だと思って、受け止めざるを得ない。(p.62) 本当の観光行政というのは、僕は根本からのまちづくり、地域づくりだと思うよ。そこに生活している人がやっぱり誇らしく生きていける地域とはなにかと。『論語』に「近き者説び(よろこび)、遠き者来たる」(近くの民が喜べば、遠くのものも来るのだ)という言葉がありますが、その通りだと思いますね。(p.64) 「公害が人々の生命や健康への侵害行為だとすれば、歴史的環境の破壊こそは住民の精神生活への挑戦である。一度歴史的環境が失われたあとの、住民の精神的欠落感は、ことにその人が地域に誇りを抱いていればいるほど、堪えがたいものであると言えよう」、これを読んだ時は本当にそうだと思った。 なにも町並みは建物だけじゃない、鎮守の森、家の前を流れるせせらぎ、町外れのお地蔵さんや松の木などのシンボルツリーの数々、自分の生まれ育った地域の「ふるさとのシンボル」は歴史的環境であって、その価値は数量的に換算することはできないんだが、「らしさ」を保全することが、その町の文化を守ることであり、僕流に言えば「村並み保存運動」そのものだ。(p.86) “市民参加”とか、“住民参加”という言葉が公の文章の中で一人歩きしているんだけれども、僕は言葉があべこべだと思っているんです。本来、“市民主体”というものが前提にあって、その後に“行政参加”という言葉が出てくるのが、本来の地域づくり。 けれども、“市民参加”ということになると、主役は行政になって、行政に関わっている人たちが、「じゃあ、市民との対話を」ということになるんですね。それで、誰を対象にしていくかというと、“肩書きのある”人。石畳のところでも言ったが、役場の人間が付き合う住民というのは、常に会長さんですよ。(p.115) 旅をするということは井の中の蛙にならなくてすむ。自分の町を外からよく眺めることができる。(p.180)
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