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持続可能な社会保障へ 世界のなかの日本経済 不確実性を超えて5
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持続可能な社会保障へ 世界のなかの日本経済 不確実性を超えて5

小塩隆士(著者)

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持続可能な社会保障へ 世界のなかの日本経済 不確実性を超えて5

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 NTT出版
発売年月日 2014/04/23
JAN 9784757123229

持続可能な社会保障へ

¥2,750

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2018/12/08

1.年金問題を中心に、我が国の社会保障制度を今後どのように改めていくべきかを論じたすごく真面目な本です。 2.次のようなことをとても丁寧に分かりやすく解説してくれています。 (1)少子高齢化の進展によって日本の年金制度には過度な世代間格差が生じている。我々は老後を生きるために、...

1.年金問題を中心に、我が国の社会保障制度を今後どのように改めていくべきかを論じたすごく真面目な本です。 2.次のようなことをとても丁寧に分かりやすく解説してくれています。 (1)少子高齢化の進展によって日本の年金制度には過度な世代間格差が生じている。我々は老後を生きるために、本来は将来世代に残すべき財産に手を付けている。 (2)一方、非正規労働の拡大などにより、現役世代の中で貧困リスクに晒される人が増えている。また、平均値ベースの比較では高齢者が現役世代と同程度又はそれ以上に裕福であるのだが、高齢者の中にも貧困層は広がりつつある。 (3)これらの問題を解決するために我々が取るべき道は、①年金の給付規模を圧縮して世代間の所得移転を縮小しつつ、②単に年齢等で区切るのではなく「困っている人」を「困っていない人」が支援する仕組みを導入することである。 3.また、以下のような指摘にもなるほどと思いました。 (1)将来世代が物事の決定に加われない民主主義という仕組みは少子化のもとで機能不全となり、高齢者及び現役世代のツケが将来世代に回される。 (2)世代会計の考え方によればすべての世代の便益を同時に引き上げる制度改革は存在しえず、高齢者の便益を減らした同額だけ将来世代の負担が減る。 (3)消費税率を引き上げても将来世代に残る富の量は変わらない。従って、「将来世代に回るツケを減らすために消費税増税が必要だ」という主張は間違いである。 (4)日本では諸外国に比べて、母子・父子家庭や高齢単独世帯の貧困率が特に高い。 (5)日本では、学校を卒業して社会に出る時点で非正規雇用者になると、「巻き返し」がきかなくなる。 4.年金問題を理解するには一定の経済学の知識が必要ですが、本書では初心者向けにかみ砕いて無理なくかつごまかさず説明してくれているので分かりやすいです。年金制度は「人の生き死に」にかかわる問題であるうえにお金も絡むので冷静に議論することすらなかなか難しいのですが、このような本を多くの人が読んで現状認識が進めば、世の中を少しでも正しい方向に近づけられるのではないかと思います。

Posted by ブクログ

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