商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2014/02/20 |
JAN | 9784103228233 |
- 書籍
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約束の海
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約束の海
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商品レビュー
4.2
78件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
遺作となった未完の小説。真珠湾攻撃で捕虜第一号になってしまった父の辿った半生を描くはずだったらしいが、残念ながら構想まで。 一巻は海上自衛隊のなだしお事件をモデルに描く。とかく嫌われがちな自衛隊員の苦悩を純粋な青年を主人公に置くことで少しは同情する気になったかな。働いている人は偉いんだよね。頑張っているのに災害救助のときしか褒められない。 なだしお事件は、「自衛隊員は見てるだけで何も助けてくれなかった」という報道が独り歩きして、自分もその後の訂正報道は覚えておらず、「自衛隊ってそんなもん」と思っておりました。 真珠湾の生き残りとして苦難の人生を送った方がいたことを覚えておきます。
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山崎豊子さんは、これを書いている間にご逝去された。 構想では三部までの予定が、この本のみ。 この本は、一部で終わってしまっている。 巻末に、二部、三部の構想だったあらすじが記されている。 内容は「なだしお事件」がもとになっていると思っていたが、それはほんの入口に過ぎない。 著者...
山崎豊子さんは、これを書いている間にご逝去された。 構想では三部までの予定が、この本のみ。 この本は、一部で終わってしまっている。 巻末に、二部、三部の構想だったあらすじが記されている。 内容は「なだしお事件」がもとになっていると思っていたが、それはほんの入口に過ぎない。 著者は、二度と戦争を起こさないために歴史と現状をどう捉えるのか、読者に問うているのではないかと思わされる。 単純に書いてしまえば、戦争放棄している憲法九条があるにも関わらず自衛隊の存在、それをどう捉えるかって話かな。 作者の、「不毛地帯」、「二つの祖国」、「大地の子」なども戦争のもたらす悲劇を書いているが、この「約束の海」もそれらと同様の内容になっただろうに、これで終わってしまって非常に残念だ。 憲法解釈については、様々な意見が有ろうが、表面をなぞってるだけの意見は反吐が出るぜ。 やっぱり山崎豊子さんの作品はすばらしい。
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山崎豊子さんの遺作ともいえる作品。 素晴らしい。 海上自衛官として潜水艦に乗る主人公の気持ちの揺れや、専門分野にまで長けた取材能力やそれを言葉にする力。 まだまだ序章であるにも関わらず、これだけの重厚感。 星5つにするにはやっぱり少し物足りない。 けれど、星4つではこの作品に...
山崎豊子さんの遺作ともいえる作品。 素晴らしい。 海上自衛官として潜水艦に乗る主人公の気持ちの揺れや、専門分野にまで長けた取材能力やそれを言葉にする力。 まだまだ序章であるにも関わらず、これだけの重厚感。 星5つにするにはやっぱり少し物足りない。 けれど、星4つではこの作品に申し訳ない。 星4.6くらいの気持ち。 山崎豊子さんの本当に伝えたかったことに、その言葉に触れたかったと心から思う。 ご冥福を心よりお祈りいたします。
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