『原爆の子』その後 「原爆の子」執筆者の半生記

原爆の子きょう竹会【編】

• 販売会社／発売会社: 本の泉社
• 発売年月日: 2013/08/19
• JAN: 9784780711196

商品レビュー

2016/03/22

原爆を体験して昭和２６年にその体験を綴った本が出版された。１５０名の手記だと言うことでした。
その子どもたちが半世紀の時を過ぎて、その後の手記を書かれた一冊。
最初の手記を書かれた全員が健在でもなく消息の分からない方、もう一度振り返ってかけないなど色々な年月を経てそれでも５０名の方がその後の手記を書かれています。

皆さんが一様に書かれていることは、戦争と原爆に対する憎しみとその後の人生を変えられたことなどから、もう二度と同じようなことを繰り返しては絶対いけないと言う事。

そして、生き続けてこれた事への感謝など切実に書かれています。

全ての方のその後はまず苦難しかなかったとみなさんの文章を読んでいてヒシヒシと感じられます。
父や母、両親や肉親兄弟を亡くされ、自分だけ生きていった苦労や悔しさ、そしてその人生を支えてくださった周りの方への感謝をみなさんの行間の中にあふれるように感じます。

そして、この悲劇はあの一発の原子爆弾のせいであり、戦争のせいであると。
絶対にこのようなことを二度と起こしてはいけないという叫びが全ての方の文章の締めくくりの中に滲み出ています。

その後の手記を書いてくださったみなさんに感謝して、私たちも二度と同じ事を繰り返すことのないよう日本を守らなくてはと思います。