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大衆社会の処方箋 実学としての社会哲学 叢書新文明学1
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大衆社会の処方箋 実学としての社会哲学 叢書新文明学1

藤井聡, 羽鳥剛史【著】

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大衆社会の処方箋 実学としての社会哲学 叢書新文明学1

2,970

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 北樹出版
発売年月日 2014/01/22
JAN 9784779303920

大衆社会の処方箋

¥2,970

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2016/05/08

傲慢で自己閉塞的な(筆者曰くゾンビのような)大衆が多いという批判と、そうならないための処方箋。多くの哲学者の言葉を引用しつつ、現代人の性質に警鐘を鳴らすとともに対応策を紹介している。 キーワードとあらすじは以下。 ・大衆、大衆性(オルテガ) 端的に言うと「自らに何も求めず、それ...

傲慢で自己閉塞的な(筆者曰くゾンビのような)大衆が多いという批判と、そうならないための処方箋。多くの哲学者の言葉を引用しつつ、現代人の性質に警鐘を鳴らすとともに対応策を紹介している。 キーワードとあらすじは以下。 ・大衆、大衆性(オルテガ) 端的に言うと「自らに何も求めず、それに不満を感じず、より高みを目指して努力することのない人間」としている。 悪くなると「自分の意見を絶対的に信奉し(傲慢で自己閉塞的)、私利私欲に絶大な興味を寄せ、その時々で刹那的な行動をとる人間」となる。この心理性をvulgar(俗悪性)と呼び、反対の選ばれた人間の持つ心理性をnoble(高貴性、貴族性)と呼ぶ。大衆は、弁証法的な議論が行えない。また公共性が低いため社会的に悪である。ニーチェは末人と呼ぶらしい。 ・人間疎外(ヘーゲル) 友人関係、帰属する組織、地域、国家に対して一体感を持てないこと。これにより自己閉塞感が高まってゆく。したがって人間疎外は大衆化をもたらす契機となる。 ・運命愛(ニーチェ) 自らの人生を、人生において発生するイベントを、そのまま愛すること。これが高まると、人間疎外にならなくなってゆく。運命愛を持つ人間は超人とされる。 ・本来的時間(ハイデガー) 自らの死に対する「先駆的覚悟性」に裏づけられた時間こそが本来的時間。この本来的時間性を感じることが、運命愛が生まれる契機となる。 ・大衆化しないために 「生の循環(解釈学的循環)」を回し続けること。 心的・社会的状況(思い/先入観)と、環境構造(モノ/解釈)の間で循環を回すこと。前者への働きかけは心理的方略、後者への働きかけは構造的方略とされる。 生の循環を回すためのポイントは3つ 「運命焦点化」:死を意識した上での人生について注意を増幅させ、解釈学的循環を促進させる。 「独立確保」 :自らの精神の解釈学的循環に合わない外部要因に制御・支配されることを避け、自律的な解釈学的循環に戻ることを期する。 「活物同期」 :自らの精神の自己閉塞空間の外にある活物に触れることで、自らの精神の解釈学的循環を活性化させる。

Posted by ブクログ

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