9デイズ ワンダー(1) 少年チャンピオンC

福井瞬(著者), オオノヨウ(著者)

• 販売会社／発売会社: 秋田書店
• 発売年月日: 2013/12/06
• JAN: 9784253220859

商品レビュー

2014/07/29

噂話や都市伝説から実現するフォークロアとい存在を人知れず倒している安屋敷宗介という学校の先生とその学校の新聞部ので部長である都市伝説大好きな空駆屋さんとがある事件から巻き込まれていくといった内容です。
絵は普通です。話は妖怪ではないですが、似たようなものもあるので現代版ぬーべーみたいなもんです。
結構、話の作り方だったり、噂や都市伝説の真相だったり細かく描かれているので面白いです。
ネタ切れしないといいんですけど笑

話の展開は噂話大好き部長が広めたり巻き込まれたりしながら毎回先生(ソウシキ)が助ける。のが王道パターンです。

もう、ぬーべーでもいいので今後の展開に期待しています。

2014/01/04

都市の蔭に潜み、無責任な人達の口を経て、おぞましい姿を更に恐ろしさを加速させる姿に変貌させ、生きている人間に害を成せる形を得てしまう『都市伝説（フォークロア）』に光を当てた、正道なホラーもの
だが、単純な、身を得たフォークロアが人を襲う恐ろしい存在であるって事を描いているだけでなく、根も葉もなかったはずの噂話から産まれたフォークロアが人に危害を加えるのには理由がある、そのベース部もしっかり描き込まれている点は実にポイントが高い
なので、私はこの『９デイズワンダー』の魅力は、そのフォークロア誕生の設定がしっかりと練られているトコ、と思って、何度も読み返している
また、フォークロアを狩る宿命を己に課している主役の一人、安屋敷宗佑が陰鬱な格好をし、「明るい」とは嘘でも言えない雰囲気を醸しながらも、生徒の安全を第一に考えて動ける判り辛い優しさを持っているのもいい
それに加え、もう一人の主役、性格、もしくは性質によって、毎度、フォークロアが絡む事件の渦中に自分から飛び込んだり、トラブルの種を作ってしまう空駆谷美樹の何があっても、簡単にヘコたれない明るさが、この作品の味を重くさせすぎず、逆に浮ついた「ありきたり感」も少なくしてくれている