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丸山真男への道案内
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丸山真男への道案内

都築勉(著者)

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丸山真男への道案内

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 鍬谷書店
発売年月日 2013/08/01
JAN 9784905497141

丸山真男への道案内

¥2,750

商品レビュー

3.5

3件のお客様レビュー

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2014/01/01

戦後日本の代表的知識人、丸山眞男の人となり、そして主だった論文の解説がある、政治学の入門書。初めて手にしたのは、岩波新書の『日本の思想』だったけど、正直、今もってよくわからん。信州にも所縁のあるひとだったんだなぁ。今更ながら…

Posted by ブクログ

2013/11/08

丸ごと一冊 政治学者 丸山眞男の入門書。第一部ではその生涯と研究の歴史、第二部ではその著作の概要の解説、そして、第三部は丸山眞男の研究、問題提起の現代における意義についての考察と評価。とにかく、丸ごと丸山眞男の研究書であり、その研究成果の概要を捉えることができる。

Posted by ブクログ

2013/10/11

とてもすばらしい本。でも、ゆえあって某通信社の依頼で書評を書いたのだけれど、こんなに書評で苦労したのも初めて。その書評は各新聞の紙上やサイト上で読めると思うので、その最終稿にいたる前の、まったくそれとは異なる別草稿(×2)をあげておきます。デスクとの交渉で没になったものではなく、...

とてもすばらしい本。でも、ゆえあって某通信社の依頼で書評を書いたのだけれど、こんなに書評で苦労したのも初めて。その書評は各新聞の紙上やサイト上で読めると思うので、その最終稿にいたる前の、まったくそれとは異なる別草稿(×2)をあげておきます。デスクとの交渉で没になったものではなく、自分で書いておきながら「これはいかんなあ」としたもの。 「まじめ編」  丸山眞男のように膨大な著作をもつ知識人を評価する際、ときおり陥るのは、自分の主張にあう部分だけを選択し、都合のよいように解釈、評価するという愚行だろう。生涯、著作、現代的意義という三方向から丸山に接近した本書はそうした行為の対極にある。この知的巨人の全体像を過不足なく描くことに成功している。その理由は三つある。  第一は著者が丸山の基本的な政治観を明確にしている点である。丸山にとって政治は必要悪である。重要なのは権力のコントロールであり、人間の俗悪な部分を最小限にとどめるための仕組みが制度である。これはウェーバーに近く、政治を文化的創造の業としてとらえるアレントや南原繁と対照的である。多岐にわたる論点を整理しながら、つねにこの政治観にたちもどるために丸山の思想の骨格がわかりやすくなっている。  第二に丸山の方法論が「問題史的アプローチ」であることを簡潔に論じているために、彼の思考パターンを読者が共有できる。丸山は何を問題としても、視角と対象を限定して、そこから導きだされる意義を説明する。単純に見えるこの手法は丸山の非凡な抽象化能力によってこそ可能なのだろうが、その思考方法の根幹が読者に提供されているので、丸山の広範な論点に接してもそれぞれの論旨が容易に理解できるようになっている。  第三に丸山のふたつの情念が繰り返し提示されているために、個人像が明瞭になっている。それは社会変革への希望と学問の喜びである。何を論じようが、それによって世の中が良くならなければ、それは政治学ではないし、研究する喜びがなければ学問でさえない。この基本姿勢を丸山と著者が共有しているために、読了後、ある種の高揚感さえ得ることになる。丸山に関する類書のなかで最良の道案内である。 「ふまじめ編」  丸山眞男は不思議な知識人である。たとえばその膨大な著述量に比べ、生前に刊行した著作は五冊。そのすべてが論文集であり、書き下ろしの単行本がない。またその五冊はそれぞれ異なる出版社から一冊ずつ刊行されている。  さらに各論文も初出から論文集として刊行されるまでが長い。たとえば一九七六年刊の『戦中と戦後の間』をみると、古いものは初出から四〇年、新しいものでも一九年が経過している。  また明晰でわかりやすい文章を書く丸山だが、著作のなかで入手が容易な『日本の思想』の表題論文だけは過剰なレトリックに満ちた、何を書いているのかわからないようなものである。  代表作とされる『現代政治の思想と行動』も、最初の二巻本、増補版、英訳版、英訳新版、追補本、新装版と今にいたるまで不断の生成途上にある。これもちょっと変である。ついでにいうと、この代表作のために「世間に虚名が出た」と、本人は不本意に思っていたらしい。  さらには、丸山は日本政治思想の専門家でありながら、大正デモクラシーについては生涯を通じて積極的な評価はもとより、言及そのものがほとんどない。福沢諭吉についてあれほど熱心に論じながら、吉野作造は無視されている。  教育者としても実はちょっと変わっていて「丸山学派」などと称されるにもかかわらず、戦後生まれの政治学者で丸山に接した者はほとんど存在しない。また、東大を辞めるとき、自分について「学問以外能のない男」と発言している。学問以外に何が必要なのか。  このような不思議なことをどう考えるべきか。またそれは日本の政治や政治学にとって、また日本社会全体にとって何を意味するのか。本書を読むと、こうしていろいろと考えこむ。政治学の実践である。よって本書は類書のなかで最良の道案内となっている。

Posted by ブクログ

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