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ストロベリー・デイズ 日系アメリカ人強制収容の記憶
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ストロベリー・デイズ 日系アメリカ人強制収容の記憶

デヴィッド・A.ナイワート【著】, ラッセル秀子【訳】

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ストロベリー・デイズ 日系アメリカ人強制収容の記憶

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 みすず書房
発売年月日 2013/07/09
JAN 9784622077718

ストロベリー・デイズ

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商品レビュー

4.5

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2017/08/21

アメリカ・ワシントン州ベルビュー。ワシントン湖を挟んで対岸には シアトル市がある。今でこそ郊外都市として発展したベルビュー だが、その昔、そこは製材所で使う為に切り出された木の切り株が ゴロゴロしていた田舎町だった。 切り株を掘り起し、土地を開墾し、農地として使用できる...

アメリカ・ワシントン州ベルビュー。ワシントン湖を挟んで対岸には シアトル市がある。今でこそ郊外都市として発展したベルビュー だが、その昔、そこは製材所で使う為に切り出された木の切り株が ゴロゴロしていた田舎町だった。 切り株を掘り起し、土地を開墾し、農地として使用できるようにした のは日本からの移民一世たちだった。 アメリカ人が経営する大規模農場ではないものの、狭い土地ながら も幾種類もの農作物を作る日本人や日系人の農場は地元の信頼 を得る。 なかでも日系人が得意としたのはイチゴ作りだった。大粒で新鮮な イチゴはベルビューの名産品となり、毎年開催されるストロベリー・ フェスティバルではイチゴを使った菓子を目当てに多く人が集まった。 しかし、状況は一変する。日本が真珠湾攻撃を行った夜、日系人 コミュニティーの主だった面々が連行される。そこから日系人たち の過酷な日々が始まった。 本書は第二次世界大戦時にアメリカの日系人強制収容所に収容 された人々の記録である。 辛酸。そんな言葉が浮かぶ。否、それでは足りないのかもしれない。 新天地を求め異国に渡り、アメリカ人のやらない過酷な仕事に 身を粉にして、やっと築いた地元住民との信頼関係やコミュニティー の強い絆。 それは適正外国人とのレッテルを貼られ、強制収容されることで すべてが崩れて行った。 どうにか収容所から出たい。一部の者は人手不足のアメリカ人の 農場に働きに出ることを志願し、一部の者は日系人だけを集めた 軍の舞台に志願する。そうして、ヨーロッパに派遣されたアメリカ 陸軍442部隊は多数の犠牲者を出しながらも、アメリカに忠誠を 尽くしたと表彰される。 命を差し出して、やっとアメリカ人だと認められるなんてなぁ。アメリカ 生まれの二世なんて生まれた時からアメリカ市民なのに。 収容所から解放された後も日系人の困難な日々は続いた。ベルビュー に戻ってはみたものの、自宅は原因不明の火事で焼失し、しまって おいた家具や農具は奪われ、手入れをされていなかった畑には 雑草が生い茂っていた。 ベルビューの日系人社会は消滅した。何家族かはそこで生活を再開 したものの、多くの家族たちは新しい生活の基盤を築こうとアメリカ各地 へ散って行った。 小説やドラマでこそ日系アメリカ人の苦難を知ることはあったが、実際に 強制収容所での体験を語った二世たちへのインタビューを元に構成 された本書は貴重な証言記録だ。 ストロベリー・デイズ。本書のタイトルは強制収容前のベルビューでの、 苦労は多かったが穏やかであった日々への追想が込められているの だろう。 本書ではワシントン州ベルビューの日系人コミュニティーを中心に描かれ ているが、アメリカ西海岸各地で多くの日本人及び日系人が同様な 境遇にあったのだろうね。 人種差別に基づく偏見。きっといつまでもなくなりはしないのだろうが、 戦争と同様、愚かな行いだと思う。

Posted by ブクログ

2013/12/11

 アメリカ北西部シアトル郊外の美しい街ベルビュー。マイクロソフト本社もほど近いハイテクの街なのだが、実はこの街の基礎は、日系人たちの労苦によって築かれた、とは知らなかった。  森を切り開いて畑に変え、イチゴや野菜など農業で成功を収めつつあった日系人たちを襲ったのは、日本軍による真...

 アメリカ北西部シアトル郊外の美しい街ベルビュー。マイクロソフト本社もほど近いハイテクの街なのだが、実はこの街の基礎は、日系人たちの労苦によって築かれた、とは知らなかった。  森を切り開いて畑に変え、イチゴや野菜など農業で成功を収めつつあった日系人たちを襲ったのは、日本軍による真珠湾攻撃のあと、アメリカ社会にめらめらと燃え上がった「排日」の世論。アメリカ生まれの「アメリカ市民」だったはずの2世、3世を含め、家と土地を追われ荒野の中の掘っ立て小屋に強制収容された日系人は、およそ12万人。いまやアメリカ史の最大の汚点ともされる日系人強制収容とはどのような出来事だったのか?  ベルビューの地元紙の記者が、この街を舞台にインタビュー取材を積み重ねて、人間味たっぷりに生き生きと描き出しているので、読みやすさも出色だ。理不尽な差別や偏見と闘った日系アメリカ人の不屈の精神を知っておきたい。そして、現代社会のどこででも起きかねないマイノリティを排斥しようとする偏狭な動きへの、強い警告にあふれた良心の一冊。 [ライフデザイン学科  脇田哲志先生]

Posted by ブクログ

2013/08/17

第二次世界大戦中に、アメリカでおきた日系人収容の本。この世代は、本当に忍耐づよい。そのことに胸を打たれるとともに、人種差別に基づく危険が今日も消えてないことがわかり、自戒を促される本。

Posted by ブクログ

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