親友のアキを亡くした友人を演じるクミ。同情を集め、葬式の最中その快感に酔いしれていた。そんな中アキの姉からアキが作った人形を渡される。折角の気分に水を差されたと不快に感じたクミはそれを葬祭場のゴミ箱へと捨てるが…。こちらも少女雑誌ちゃおから。もう一冊この作品より前に同タイトル（副題がついていないもの）が出ているが、ちゃおってこんなにたくさんホラー出してたのか。調べてみると泣ける怪談とかがあったので、そちらも機会があれが購入したいところ。ところで、こちらもまた『恐怖の初恋』同様人間のリアルな部分が浮き彫りになっている。特に、一番上のツイートで紹介している人形の話は、主人公が救いようがない。人間ってこんなに救いがないものだっけ……。と少し絶望するぐらい酷い。友だちだと思っていたが、実はあまり好きではなかったみたいな話はよくあるが、殺意芽生えるほど嫌いなら距離を置けばいいのに……。人が一人死んでいるのに、誠に身勝手な心の内がつらつらと書いてあって辟易した。良心の呵責が一切といっていいほど無くただひたすら妬みと憎しみに駆られ、大人でもそんなことしないことをやってのけるあたり、ある意味で大物。捨てた人形が帰ってくるのは怖いが、それ以上にこの主人公が怖い。その他の話もいじめの問題だったり、気に入らない相手に悪質ないたずらを仕掛けたりしている辺りが妙にリアル。しかし、最後いじめた側や、悪意を持って接した側が酷い目にあいある意味で勧善懲悪。全体的に怖い話を交えてこういうことはすべきではない、するとした側が必ず報いを受ける。と読者に説いているような作品だった。

Posted by ブクログ

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恐怖学校伝説絶叫怪談小学館ジュニア文庫

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