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樅ノ木は残った(上) 山本周五郎長篇小説全集第一巻
1,870円
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2013/06/12 |
JAN | 9784106440410 |
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樅ノ木は残った(上)
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樅ノ木は残った(上)
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商品レビュー
3.5
5件のお客様レビュー
例によって、感想は下巻で。 ……と、フェイントをかけておいて少しだけ(笑) 前々から読みたいな~とは思っていたが、なかなか借りる勇気が出なかった一冊です。 だってこれ、でかくて厚いのよ。 単行本サイズで上下巻合わせて1100ページ以上。 しかも苦手な時代物。 しかも...
例によって、感想は下巻で。 ……と、フェイントをかけておいて少しだけ(笑) 前々から読みたいな~とは思っていたが、なかなか借りる勇気が出なかった一冊です。 だってこれ、でかくて厚いのよ。 単行本サイズで上下巻合わせて1100ページ以上。 しかも苦手な時代物。 しかもしかも注釈てんこ盛り! でも注釈の付け方には感心した。 普通、小説に注釈付けるときって、巻末にまとめてドーンと載せるか、見開きページの左端にでも小っちゃく載せるかするでしょう。 でもこの本。 驚いたことに全ページに、下段約四分の一弱のサイズに注釈スペースがあります。 つまり、全ページ本文は四分の三で、その下にはそのページの注釈があるのです。 あったまいいな~、と思った。 巻末にまとめてなんてやると本書の場合、あまりにも多いので、ずーっと注釈のとこに小指でも挟んで目当ての注釈を探しながらの読書になってしまうからね。めんどいわ。 この方式はいいな。注釈を探しやすい。 作家というより、編集を褒めて進ぜよう(何様?)。
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仙台伊達六十万石を分断し、取り潰し手に入れようと目論む酒井雅樂守と伊達兵部宗勝の陰謀に抗し、親族にも腹のうちを明かさず、藩内における謗りを甘んじて許し、藩の滅亡を命がけで阻止しようとする原田甲斐の生き方。 最後は悪事をばらして快く樅の木を見上げるのかと思いきや、最後まで重苦しくすっきりしない結末につかれました。 原田甲斐、本当にそれでよかったのですか。
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伊達騒動は伊達兵部派と反伊達兵部派の対立と分析されるが、本書では原田甲斐が自己の立ち位置を見せないようにしているため、敵味方もはっきりしない。また、本書では伊達綱宗が酒と女に溺れているとして藩主を退かされたとの説も否定する。 本書の伊達騒動は甲斐と兵部の対決になるが、甲斐の動きは...
伊達騒動は伊達兵部派と反伊達兵部派の対立と分析されるが、本書では原田甲斐が自己の立ち位置を見せないようにしているため、敵味方もはっきりしない。また、本書では伊達綱宗が酒と女に溺れているとして藩主を退かされたとの説も否定する。 本書の伊達騒動は甲斐と兵部の対決になるが、甲斐の動きは見えにくく、日常描写も含まれる。これに対して兵部のターンは純粋に陰謀劇になっている。このため、伊達騒動という歴史事件を追う向きには兵部のターンに読み応えがある。 本書には甲斐とも兵部とも異なる立場の脇役のターンもある。これに結構紙数が割かれており、しかも歴史事件とは関係が薄く、人情物の色合いが色濃い。物語の展開を早く読みたい向きには異論があるだろう。中巻の後半で甲斐と繋がっていく。 話が進むにつれ、藩内の御家騒動という以上の陰謀が見えてくる。江戸幕府と外様大名というスケールの大きな話になる。甲斐の消極性はじれったく感じられるが、藩内に紛争を起こすこと自体が敵の狙いであるならば意味がある。
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