商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 河出書房新社 |
発売年月日 | 2013/02/23 |
JAN | 9784309206141 |
- 書籍
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もうひとつの街
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もうひとつの街
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商品レビュー
3.6
25件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
【プラハの街に潜む、未知への好奇心】 プラハに住む主人公が、古書店で手に取った菫色の本との体験。もうひとつ街の存在を垣間見て、異世界への好奇心はどんどん膨らむ。摩訶不思議な光景が繰り広げられるもうひとつの街が、本当に存在するのか、どうやったらそこに入り込めるのか。主人公はその痕跡を辿って、その存在を探ろうとする。ここじゃない、もうひとつの世界を、果たして私たちは理解できるのか。 … プラハには一度行ったことがある。文化的な建築物やモルダウ川沿いの美しい風景。そこらかしこで覗き見えるもうひとつの街のお話はなんだかありえそうで、とてもファンタジック。 でもこの本の異世界は、もう私の想像を越える、摩訶不思議な組み合わせと現象が続く。高速すぎて、正直ついていけなかった部分多し。夢の中みたいな感じかなー。プラハの街自体が私自身には異国だから、もっと日常的に知っている方だとさらにこの本を深読みできるのかもしれない。 … もうひとつの街に行こうとする主人公。いろいろともうひとつの街を体験はするんだけど、結局は自分の街に戻ってくる。戻ってくるという前提で行っていたことが、向こう側に行けない理由なのだと気づく。 この前読んだ、#ホテルメドゥーサを思い出す。異次元に行くと決意した人、しなかった人、異次元に入ったら、今の自分の感覚とか、言葉として使っているものとか、視点を失うことになるってことーならば、異次元は外から覗き見たり想像するためのものなのかもしれない。 やっぱ、自分が生きている以上、経験できるのは今の自分の生の世界だけなんだなーと。死んだ後の世界に生きたまま行けるわけはないし、他者の視点に入り込むことなんて到底不可能。自分の生きてきた、その文化圏の中で、他の文化圏について想像したり少し知ることはできるけれど、理解なんてできない。 でもなにか、自分とは違うもの、未知なものへの好奇心がある。 その好奇心の方向性自体が、無意味に思えるような自分の生を意味あるものにするのかなーとか。 自分に生まれたという運命。避けられない自分。なんかニーチェがもっとこの理解を深めているみたいだけれども(このまえ読んだ、 #しをかくうま に出てきたところだから思い出しただけ)、とにかくまあ、こうやって空想の世界を想像したり、しなかったりする人生でいいんじゃないか、と思う。理解はしえないけれど、自分の好奇心があって、それを探求することは、想像上の世界を広げてくれる。同じものも、少し違って見えてきたり。そうやって、過去に異世界だった世界を手に入れ続けていると言えるのかもしれない。そして私の過去をもう戻りえない異世界にする。生きてる限り、変えていける世界があるから、生き続けたい、生きることが素晴らしい、と思えるのかもね。 新しいことをすることをやめないでいよう。新しい作家さんの本を読んだり、知らない場所に行ったり、人にあったり、したことないことにチャレンジしてみたりね。
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雪の降るある日、立ち寄った古書店で手にした本は見たこともない字が書かれていた。この現実の裏側にあるもうひとつの街への入り口は、市電の鉄路の先であったり、夜の駅であったり、あるいは図書館の奥であったり。作家の筆はときに思弁的だが、脳内で映像を再現しながら読んでいると、ひそやかな敵意...
雪の降るある日、立ち寄った古書店で手にした本は見たこともない字が書かれていた。この現実の裏側にあるもうひとつの街への入り口は、市電の鉄路の先であったり、夜の駅であったり、あるいは図書館の奥であったり。作家の筆はときに思弁的だが、脳内で映像を再現しながら読んでいると、ひそやかな敵意を秘めたほの暗い世界に触れてぞくぞくする。手描きのアニメで映像化希望。
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雪降る街の古書店で、濃い菫色の装丁をした本を見つけるところから物語は始まる。この世のものではないらしい見たことのない文字で綴られた本は、不思議な「もうひとつの街」を見ることになる。今の世界とは異なる世界、そこへ主人公は接近を試みていく。内容は幻想的で、何が起こっているのかさえよく...
雪降る街の古書店で、濃い菫色の装丁をした本を見つけるところから物語は始まる。この世のものではないらしい見たことのない文字で綴られた本は、不思議な「もうひとつの街」を見ることになる。今の世界とは異なる世界、そこへ主人公は接近を試みていく。内容は幻想的で、何が起こっているのかさえよくわからない。なのでとても難解だった。
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