商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | NHK出版 |
発売年月日 | 2013/02/25 |
JAN | 9784140815854 |
- 書籍
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証言記録東日本大震災
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証言記録東日本大震災
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2011.3.11東日本大震災を生き抜いた人々の証言を集めた一冊。 しかし、自分は生き抜いても、家族、親戚、同僚を亡くした経験を誰もが持っている。それほどに致死率が高く、凄まじい災害だったということを改めて知った。 人々の生死を分けたものは、一瞬の判断と運、そして日頃の危機意識...
2011.3.11東日本大震災を生き抜いた人々の証言を集めた一冊。 しかし、自分は生き抜いても、家族、親戚、同僚を亡くした経験を誰もが持っている。それほどに致死率が高く、凄まじい災害だったということを改めて知った。 人々の生死を分けたものは、一瞬の判断と運、そして日頃の危機意識の違いだったのかもしれない。 土地柄、地震や津波には敏感だったはずだが、だからこそ津波注意報が頻繁にあったために、楽観視してしまった住民が大勢いた。 また、慌てて車で逃げようとしても既に渋滞になっており、車という財産を捨てて逃げるという判断ができなかった人もいる。 津波というのは、もっと大きな波みたいな感じで襲ってくるのかと思ったけど、じっくり、じわじわと浮き上がるようにやってくるらしい。 だからこそ、気付いた時にはもう遅かったという人が多かったのだろう。 どうしてもっと早く逃げなかったのか、なぜ車なんか乗り捨てて逃げなかったのか。 後からだったらなんとでも言えるが、果たして自分がその場にいたらとっさの判断が出来ただろうか、自信がない。 まして、携帯電話も繋がらない状況の中、かなりのパニック状態に陥ると思う。 やはり、常日頃から危機意識を持つこと、避難訓練を馬鹿にせず真剣に取り組むこと、何より、災害の多い地域にはなるべく住まない、ということが大切なのかもしれない。「津波てんでんこ」という東北の言い伝えは今回の震災では残念ながら生かされなかった。 本書は、岩手県、宮城県、福島県へと証言者の話は進んでいく。 岩手、宮城の地震津波の被害も甚大だが、やはりこれに原発被害も加わった福島が一番悲惨だと言える。 地震と津波は天災だが、原発被害は人災ではないか。 地震津波の被害で打ちひしがれている中で、原発事故により更に避難を余儀なくされた住民たちのストレスはいかほどか。 しかも、家族がまだ見つかっていなくて捜索に行きたい人にとっては、家族を置いて逃げるというのは、断腸の思いだったと想像する。 安易な権力批判は好きではないが、この時の国・県・東電の対応はあまりにも酷い。緊急事態だからこそ、迅速・正確な情報開示が必要だった。 震災直後のストレスが多い避難生活の中、情報が錯綜して右往左往させられた住民はたまったものではない。 この時の対応の不味さは現在も東電の負の遺産として残っている。
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