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このTシャツは児童労働で作られました。
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 汐文社 |
発売年月日 | 2013/02/18 |
JAN | 9784811389745 |
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商品レビュー
3.5
7件のお客様レビュー
より良い商品をより安く手に入れたい。そんな欲望の向こう側に、苛酷な環境で働く子どもたちが居る。『エビと日本人II』などを思い出すテーマです。大人の方々にはこちらのほうがいいかも……。 物語は、先進国に暮らす消費者側のエミーリエの話と、途上国に暮らす生産者側のリーナの話からな...
より良い商品をより安く手に入れたい。そんな欲望の向こう側に、苛酷な環境で働く子どもたちが居る。『エビと日本人II』などを思い出すテーマです。大人の方々にはこちらのほうがいいかも……。 物語は、先進国に暮らす消費者側のエミーリエの話と、途上国に暮らす生産者側のリーナの話からなります。 エミーリエはノルウェーの女の子で、オシャレをしたいお年頃。けれどあるとき、洋服屋さんで「このTシャツは児童労働で作られました。」というシールを張って回っている男の子を見かける。不思議に思ったエミーリエは男の子アントニオから過酷な労働をしている子どもたちの話を聞きます。鍵のかかった部屋で、自由にトイレに行くことも許されず、一日100円足らずの賃金で働かされる子どもたち。ショックを受けたエミーリエは、アントニオたちのグループに加わり、児童労働を是認する有力メーカーの製品に対する不買運動を起こすのですが……。 一方リーナはバングラデシュの女の子。工場で働いていて、エミーリエが欲しがっていた洋服は彼女が縫製したのです。リーナは英語がまったく分からないのでTシャツに何が書いてあるかも分からないし、エミーリエたちの活動を知るはずもありません。けれどエミーリエと同じように年ごろの女の子で、仕事に追われながらもちょっと気になる男の子だって居ます。 エミーリエも、活動のなかでアントニオを好きになるんです。グループには他の仲間も居ますが、その子たちもやっぱりそういうことがある。じゃあエミーリエとリーナは何が違うんだろうって考えたら、ただ生まれた場所が違うだけなんです。けれど、その隔たりはあまりにも大きいんですね。実際、二人は何ら接点もないまま物語は終わってしまうんです。まさにそのことが、この本の問題意識を象徴していると思いますね。 ただし、エミーリエらの活動には賛同できない人も多いでしょう。とくに日本では。犯罪ですからね。それに、エミーリエたちのやり方は暴走する危険もあります。エミーリエたちは「世界を救おう」と活動をしているのですが、一枚岩ではなくて過激派も居ます。「とにかくまずは目立って、注目されなきゃ意味がない!」と言うんですね。こういう考え方って、歯止めが効かないのですごく怖いです。 わたしとしては、この本はおすすめです。グローバリゼーションの問題に焦点を当てながら、彼らのやり方は正しいのか、どうすべきなのか、というようないろんな問題を投げかけているからです。読書感想文にはもってこいでしょうね。もう8月も終わりですけど。
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児童労働やその他「アンフェア」な製品についての問題提起をした作品。 主人公の世代と同じティーン向けに書かれたものらしい。 彼らのデモンストレーションは、一部、物語の中で評価されている部分もあるみたいだけど、まあ日本ではたたかれるだろうなあ・・という印象を受けた。もちろん、彼らの主...
児童労働やその他「アンフェア」な製品についての問題提起をした作品。 主人公の世代と同じティーン向けに書かれたものらしい。 彼らのデモンストレーションは、一部、物語の中で評価されている部分もあるみたいだけど、まあ日本ではたたかれるだろうなあ・・という印象を受けた。もちろん、彼らの主張や考えは、彼らの国でも必ずしも受け入れられるものではないらしい。ただ、うっかりすると、彼らの主張に引きずられてしまいそうだから、純粋な若者にすすめるときには注意が必要かもしれない。まあ、自分で手に取るような子なら、大丈夫かな?? 実在するブランドや商品が登場して、現にそういうものを使っている身としては、いろいろ考えるところも多いけど、だからと言って不買だったり使わない選択をすることができない。 最初の方に出てくる「ヒトデ」の話が興味深かった。「はちどりのひとしずく」に通じる話でもあるよね。 こないだ日本のフェニミズムに関するドキュメンタリー映画を見たときに、そういうものをかちえて行った人たちの中には、当時かなり過激な行動に出た人もあったらしい。社会を変えていくためには、時に過激さを伴いながら、しっかり行動しなければならないものなのかな・・と、行動に出るのが苦手な自分としてはいろいろ考えるところもあった。
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