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日本歌曲をめぐる人々
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日本歌曲をめぐる人々

畑中良輔【著】

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日本歌曲をめぐる人々

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 音楽之友社
発売年月日 2013/02/08
JAN 9784276201996

日本歌曲をめぐる人々

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2013/05/12

昨年亡くなった声楽界の重鎮の本。プロデューサーとして拘わった日本歌曲の会誌に連載されたもの。 猥談や冗談で人を喜ばすのを楽しんでいた山田耕作。若い日の著者は随分と可愛がられた様子。戦争の所為で日本に居ざるを得なくなった山田耕作のお蔭で、日本の音楽の進歩に大きな恩恵があったと認めつ...

昨年亡くなった声楽界の重鎮の本。プロデューサーとして拘わった日本歌曲の会誌に連載されたもの。 猥談や冗談で人を喜ばすのを楽しんでいた山田耕作。若い日の著者は随分と可愛がられた様子。戦争の所為で日本に居ざるを得なくなった山田耕作のお蔭で、日本の音楽の進歩に大きな恩恵があったと認めつつ、ヨーロッパでもオペラ作曲家として大成できる可能性に思いを馳せる。僕自身は天才メロディーストとしてしか認識していなかったので、驚きだった。 平井康三郎の聖戦歌曲集≪雪華≫。出版の紙の配給のための戦時歌曲集と銘打ったのではという著者の推理。戦争で夫を失った若い妻の嘆きの歌。2008年の再演の舞台の深い感動が描写される。著者の連想は木下惠介の「陸軍」に至る。陸軍に多大の協力と金を仰ぎながら、軍隊の非人間性を兵隊の母の目から暴き出し、監督は職を失う。平井康三郎も木下惠介もそんな肝の据わった凄い人だと知らなかった。 音大に3回も始末書を書いた話や仲の良かった中田喜直との付合いなど、面白いエピソードも沢山。 作曲家や声楽家達との交わりと作品との格闘、そして批評家としての目。どれもが著者の血の通った文章で、心が揺さぶられながら、ため息とともに読み終えた。

Posted by ブクログ

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