余りの風

堀江敏幸【著】

• 販売会社／発売会社: みすず書房
• 発売年月日: 2012/12/05
• JAN: 9784622077404

商品レビュー

2015/11/12

自分が風を起こす原動力となるものは、
他の誰かが起こした風を捉えて乗りこなし、
新しい風景を見る事によって生まれるのかも。

なんて思った。

堀江さんが読んだ本についての雑文集は、
完璧に乗りこなし過ぎて、
あぁも言いたい、こぅも言いたい。
でも、それじゃあ思いが膨らみすぎて
膜の薄い危険な飛行船（？）になってしまう。

あぁ、捨てなきゃならない、余りの部分…
風になってひらひら散ってゆく
余りの思いも愛おしい散文集。

2013/06/15

堀江敏幸「余りの風」読んだ http://www.msz.co.jp/book/detail/07740.html … 書評集。この人の評論はいつも論評文そのものを堪能できる。たった一文を何度も読み返したくなるし、気づかぬ視点を提示してくれるし、タイトルに挙げられている以外の本も読みたくなる。雑学も楽しい（つづく

北海道と本州の生物分布の境界を「ブラキストン線」というとか、歯は食生に無関係に顎の位置によって適切な種類が生える、とか。創作には対象との距離が必要、という、国籍（育った土地）と表現に用いる言語との関係についての話がおもしろい。もう、巷の読書感想文を書評というのを禁止したい（おわり

2013/05/30

堀江さんは難解です。どうしても自分の中で風景が出てこない。
それだけ自分が集中していない証拠なのでしょう。