楔形文字をよむ

ブリジットリオン, セシルミシェル【編】, 中田一郎【日本語版監修】, 渡井葉子【訳】

• 販売会社／発売会社: 山川出版社
• 発売年月日: 2012/11/05
• JAN: 9784634640580

商品レビュー

2019/12/14

楔形文字の概要を掴める。
タイトルの割には専門的な話が多く、実用的とは決して言い難い。その中で、身になった部分についてのみ書いていく。

・アルファベットの起源
世界史でフェニキア語がアルファベットの起源であることは学んだが、「牛」を意味するalpがA、「家」を意味するbetがBに由来するそう。この２つを合わせてアルファベットと呼ぶらしい。へええ。

・楔形文字は元々表語文字であったこと
魚の形が時間をかけて楔形に変容していきシュメール語となり、アッカド語はそれが組み合わさった表節文字によって構成されている。

・大英博物館がローリンソンにメソポタミアの調査依頼をしたこと。
何でもないような事実だが、改めて博物館や美術館は展示施設としてだけではなく、研究機関の役割をも担っていることを学んだ。

2013/02/08

「楔形文字を解読する」という言葉は、なにかフィクションにさえ聞こえてしまうのだけど、実際にそれを成し遂げてきた人たちがいて、そのずっと昔には、それを使っていた人がいるのだ、と実感できます。人間の底力を感じるなあ〜。そして、なんだか普段使ったことのない脳の部分を使わされるようで、非常に愉しい本。