商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | リトルモア |
発売年月日 | 2012/10/27 |
JAN | 9784898153512 |
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おしりのまつげ
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おしりのまつげ
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商品レビュー
4
2件のお客様レビュー
フィクションなんだろうけれど、ノンフィクションのような、不思議な短編集。時折、ハッとする文章が挟み込まれる。
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―――血を分けた肉親で、人生の多くの年月を共に暮らしたのに、母とわたしは宇宙人同士で、同じ言語をしゃべりながら、違うことばでしゃべっている。(シジミの心)――― ―――運というものがあるなら、それは目の前をヒラヒラと泳いでいるもので、ひょい、と手を伸ばすことができるかどうかだけ...
―――血を分けた肉親で、人生の多くの年月を共に暮らしたのに、母とわたしは宇宙人同士で、同じ言語をしゃべりながら、違うことばでしゃべっている。(シジミの心)――― ―――運というものがあるなら、それは目の前をヒラヒラと泳いでいるもので、ひょい、と手を伸ばすことができるかどうかだけの違いなのだと思う。(泳ぐエイをつかまえるには)――― ―――金の檻の中に閉じ込められるよりも、透明の壁を自由に出入りする方がずっと楽しそう(バタフライ・ワルツ)――― ―――人間は、同じことばで笑い、同じことばで泣いても、何で笑い、何で泣くかは同じでなくて、そこのところをシェアしないと、心が通じない(トウモロコシの育て方)――― NY在住の著者が綴った9つのストーリー。 小説というには私的で、エッセイというには物語性の高い不思議な短篇集。 キナコさんもキムさんもキムコさんも全員キミコさんのことだろう。 作品に通じるは、「死」のにおいを感じながら、生き続けなければならない人々の姿だった。 かといって、ザラザラもしていなく、こんなに真っ白な、あっさりと「死」に触れた作品が続くのに不穏な気持ちがしないのは奇妙だった。 この本が面白かったかどうか、正直よくわからない。 でも、何度か読める、とおもった。 女性特有のまろやかな言葉選びが、すんなりと入ってきた。 格言のようなお話が多いけれど説教くさくなく、じぶんに言い聞かせているようで、ひとの日記を覗き見してしまったような気持ち。 最初のほうこそ題名が「あーそこから由来してるのね」とわかって探るのが楽しかったけれど、パターンが決まってくるとどれも同じ話に見えてしまうのが吉と出るか凶と出るか。
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