文庫はなぜ読まれるのか 文庫の歴史と現在そして近未来 本の未来を考える=出版メディアパルNo.22

岩野裕一【著】

• 販売会社／発売会社: 出版メディアパル
• 発売年月日: 2012/10/01
• JAN: 9784902251227

商品レビュー

2022/01/14

いつもお世話になっている文庫本についての本。
出版業界と著作者の事情など興味深く読めた。
雑誌が売れなくなるなか、相対的に重要になった文庫本。
やはり本は借りるばかりではなく買って文化を支えないといけないな。

2015/03/11

　図書館より。
　内容は文庫の歴史から権利関係、売り上げの統計や電子書籍との関連など様々な観点から述べられています。

　最近でも文庫レーベルが新たに立ち上がり出版不況と言われながらも文庫は元気だな、などと思っていたのですが、
読者の低価格志向と書籍全体の売り上げ減のため、コストが低く価格の安い文庫に参入せざるを得ない、という事情もあるみたいです。読者としてはありがたいですが、出版界全体として見た場合どうなのか少し気になるところです。

　ここ最近書下ろし文庫が増えてきたことや、ハードカバーから文庫へのサイクルが早いのも、そうした事情のためなのかなと思います。

　気になるのは電子書籍とのすみわけ。文庫に限った話ではないですが、この本の新潮社のサイクルのモデルだと
単行本→電子書籍(単行本の80％)→文庫(単行本の3分の1)→電子書籍(価格を自由に設定)というモデルが紹介されています。

　これだけ見ると棲み分けできなくもない印象もありますが、週刊誌のようなサイクルの早いものや、既存の本に関してはどうするか、とまだまだ問題は多そうですね。

　少年ジャンプの電子書籍化が少し前ニュースになったのを見て、やっぱり紙の本の代わり時というものはすぐそこまで来ているのかな、という気はします。

2013/02/28

文庫版は日本が生んだ世界に代表する知だと思う。
単行本より廉価で、携帯性に優れて、保管に場所をとらない。