商品レビュー
4
2件のお客様レビュー
60年代後半から70年代初頭の熱気のなかで争うようにして読まれたサルトル、ボーヴォワール、チョムスキー、レヴィ=ストロース、ミシェル・フーコー等々の著作を次々と世に送り出したのが著者のアンドレ・シフリンである。 日本では当り前のように翻訳が出ていたように覚えているが、これらの...
60年代後半から70年代初頭の熱気のなかで争うようにして読まれたサルトル、ボーヴォワール、チョムスキー、レヴィ=ストロース、ミシェル・フーコー等々の著作を次々と世に送り出したのが著者のアンドレ・シフリンである。 日本では当り前のように翻訳が出ていたように覚えているが、これらの人たちの著作が陽の目を見るまでの時代の変遷は、これまでほとんど語られたことがなかったのではなかろうか。そういう意味でも、本書は自伝という形をとった戦後アメリカの思想史の試みといえると思われる。
Posted by 
アンドレ・シフリン『出版と政治の戦後史』トランスビュー、読了。サルトル、フーコーの英訳からアニタ・ブルックナーの欧州への紹介まで。現代思想・文芸はシフリンという編集者を抜きに語ることはできない。本書はそのシフリンの自伝。英独仏の出版史の激変が語られるが、それは20世紀の歴史でもあ...
アンドレ・シフリン『出版と政治の戦後史』トランスビュー、読了。サルトル、フーコーの英訳からアニタ・ブルックナーの欧州への紹介まで。現代思想・文芸はシフリンという編集者を抜きに語ることはできない。本書はそのシフリンの自伝。英独仏の出版史の激変が語られるが、それは20世紀の歴史でもある。 著者はアゼルバイジャン出身のユダヤ系。ロシア革命を契機に渡仏。パリで生まれた。ナチのフランス侵攻を契機にアメリカへ難民として逃れ、イェール、ケンブリッジ、コロンビアを経て、良書を次々と世におくる。まさに出版人の20世紀だ。 著者の出版した書籍抜きに20世紀は語れない。しかし彼は挫折する。そう、出版社の娯楽産業化にだ。訳者・高村幸治は元岩波書店の編集者。大塚久雄著作集からウンベルト・エーコの紹介まで。シフリンと重ねられずにはいられない。
Posted by 