商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2012/08/28 |
JAN | 9784101366616 |
- 書籍
- 文庫
「普天間」交渉秘録
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「普天間」交渉秘録
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商品レビュー
3.2
8件のお客様レビュー
普天間飛行場の問題に携わってきた防衛事務次官による記録。永田町、霞ヶ関、アメリカ、沖縄で、様々な思惑が絡み合って問題が停滞していた状況の一端がわかる。 同じ中央官庁同士でも個人を標的とした攻撃があったり、沖縄の政治家たちのしたたかな交渉など、恐ろしい政治の世界がみえた。
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「普天間」交渉秘録 元防衛事務次官 守屋武昌著 を読了。 3月に、どこでも良いので、とにかく旅行に行ってみたいなと思い、行くことにしたが沖縄。 「本土の人間は知らないが、沖縄の人はみんな知っていること 沖縄・米軍基地観光ガイド」という本をめくってみるうちに、ロードバイクに乗っ...
「普天間」交渉秘録 元防衛事務次官 守屋武昌著 を読了。 3月に、どこでも良いので、とにかく旅行に行ってみたいなと思い、行くことにしたが沖縄。 「本土の人間は知らないが、沖縄の人はみんな知っていること 沖縄・米軍基地観光ガイド」という本をめくってみるうちに、ロードバイクに乗って、海を見て、各地のグスク(世界遺産に指定された琉球の古城跡)や米軍基地を見てまわるという旅程ができた。 今帰仁から名護まで戻り、脚が残っていれば辺野古崎まで山越えをして辺野古を見てくる予定だったが、辺野古を見ずに帰ってきた。 辺野古を見ずに帰ってきたモヤモヤ感をどうにかしたいと思っていた時に手にしたのが本書。 テレビのニュースでは、連日のように辺野古や普天間の映像が流れているが、自分にはその映像をリアルな出来事として感じることができなかった。 沖縄を訪れた後で、本書を読んで、海上ヘリポート案、軍民共同飛行場案、キャンプ・シュワブ陸上案、名護ライト案、L字案、X字案、V字案とは、実際のところ、どこで何をどうする計画なのか、初めて概要を理解できた。 本書を読むと、日本政府が、いかに今日まで、沖縄の自治体首長、沖縄財界に翻弄されたかの一端を知ることができる。 本書を読み終えて思うのは、日本の現政権は、沖縄の交渉術をどう理解しているのだろうか、これに対抗できるだけの交渉能力があるのかということ。 沖縄でのロードバイクの旅の終わりにタクシーで那覇空港に向かった時のこと。 タクシーの運転手とグスク(琉球の古城跡)の話なんかをしていると、三山を統一した、琉球王国の尚巴志のことを、「あれは実は本島の外から来たんですよね。… 昔から沖縄の役人は、明や清からは答礼使、冊封使を迎えたり、徳川幕府にもいい事言ってましてね。」と、「沖縄の役人」を軽く突き放したような口ぶりで話していたのが深く印象に残っている。 その時、太田、仲井真、稲嶺など歴代沖縄県知事の顔と琉球の役人がダブってみえた気がする。 ナイチャー(本土の人)からみた、沖縄の「懐の深さ」「得体の知れなさ」というのが、どこから来るのか、もっと知りたくなった。 「テーゲー(大概と書く、薩摩から伝わった為政者訓という説もある)」というのは、処世術であるが、奥が深い交渉術でもあるのだろう。
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先日の沖縄県知事選では、三選を目論んだ現職の仲井眞弘多氏(自民党が推薦)が落選し、前那覇市長の翁長雄志氏(社民・共産・生活などが支援)が初当選するといふ結果になりました。 なぜ沖縄の知事選にかくも耳目が注がれるのか。いふまでもなく、基地問題があるからですな。政府与党は、自らの政策...
先日の沖縄県知事選では、三選を目論んだ現職の仲井眞弘多氏(自民党が推薦)が落選し、前那覇市長の翁長雄志氏(社民・共産・生活などが支援)が初当選するといふ結果になりました。 なぜ沖縄の知事選にかくも耳目が注がれるのか。いふまでもなく、基地問題があるからですな。政府与党は、自らの政策を実行する上で都合の良い人を送り出せるかどうか。地元としては、国の言ひなりにならず県民の意思を強く主張できる人を当選させたい。 沖縄県ならではの争点なので、他県の者には見えにくいところがあります。或は故意に本質を理解させないやうにする向きがあるのではないでせうか。 『「普天間」交渉秘録』の著者、守屋武昌氏は防衛省の防衛事務次官にまで登りつめた人。防衛庁を省に昇格させる際には、水面下で八面六臂の活躍をしたといふことです。 当時の小池防衛大臣の不興を買つたり、山田洋行事件で有罪になつたりと、マスコミの報道しか知らないわたくしとしては、それまでの守屋氏のイメエヂは芳しくないものでした。 しかし本書を読みますと、真相はもつと裏がありさうです。無論人間は皆自分が可愛いので、都合の悪いことは出さないし、逆に実績となることは強調したくなるものです。 さはさりながら、さういふ面を割り引いても、この普天間問題については「ちよつとをかしいぞ」と首を傾げたくなる事象が多多ございます。 「普天間」の危険性は誰もが認識してゐるのに、一向に事が進まないのはなぜか。一体誰がこの問題を引き延ばしてゐるのか、本当の二枚舌は誰か...守屋氏の日記から垣間見える風景は、我我がマスコミ報道で知らされたそれとは、かなりの乖離があると申せませう。 守屋氏は「本書は特定の個人を貶めるために書かれたものではない」と述べてゐますが、本書の内容はどう読んでも「悪者」は特定されてゐます。事実なら怪しからぬことであります。 この問題は、一部の人間にとつては解決を先延ばしするほど果実の恩恵を享受できるのださうです。また首長らは沖縄県民向けと日本政府向けの二つの顔を使ひ分け、地元からは票を、国からはカネを得ることに腐心してゐるとか。 結局自らの地位の延命をはかる一派が、当初は志が高かつたかもしれませんが、国との折衝を重ねるにつれ、ウマミを感じるやうになつたのでせうか。 本書で名指しされた方方は、反論したのかこれから反論するつもりなのか、それとも「あんな奴の云ふこと、一々気にしとれるかい」と無視するのか。何らかの反応が欲しいところであります。 それにしても、大臣といふもの、他愛無いものですなあ(もちろん中には能力が高い人もゐるが)。政治主導はいいけれど、脱官僚とか言つて敵対関係を作るのは愚の骨頂と申せませう。 さて今回新たに知事となつた翁長氏は、辺野古移転に反対し、国外(県外)への移設を主張してゐます。また揉めさうですなあ。本当に「最後は金目でしょ」になつてしまふのか... http://genjigawa.blog.fc2.com/blog-entry-500.html
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