商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2012/08/16 |
JAN | 9784062901673 |
- 書籍
- 文庫
プリューターク英雄伝
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プリューターク英雄伝
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商品レビュー
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昭和5年に発刊。十数年前の学生時代に挑戦したが、格調高すぎる文体についていけず断念。30歳すぎてようやく読み終わった。古代ローマの英雄たちの半生と活躍ぶりを堪能できました。 人格、能力に優れた偉人たちはどうやって出世街道をかけあがり、没落していくのか。自身の力への自惚れ、ちょっ...
昭和5年に発刊。十数年前の学生時代に挑戦したが、格調高すぎる文体についていけず断念。30歳すぎてようやく読み終わった。古代ローマの英雄たちの半生と活躍ぶりを堪能できました。 人格、能力に優れた偉人たちはどうやって出世街道をかけあがり、没落していくのか。自身の力への自惚れ、ちょっとした失言、経験にそった油断等々、心に残るエピソードがふんだんに描かれていました。何よりも澤田さんの熱情に心を打たれました。 以下、心に残った言葉です。 デモステネス 「予め演説を推敲し。充分に練習して来てこそ、はじめて民衆的な行為であると言えると思う。こういう準備をするのは、民衆に対する一種の尊敬なのだ。出放題な延期するのは、むしろ暴力をもって民衆を圧迫するのと、同じ行動であって、そこに貴族的傾向があらわれていると思う」 シセロ 「大工や左官は、死物たる機械や器具を用うるものであるのに、それでもその名と処とは、ちゃんとよく記憶えている。況んや生きた人間を使わねばならぬ政治家が、人々の名前や性質を知るように努力しないとは、何という愚劣であろう」 英雄たちと対話する想いで日々の生活を送っていきたい。
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プルターク英雄伝に初めて接っしたのは、森川久美のマンガ「イスタンブル物語」。彼の地で主人公が「プルターク英雄伝を読みたい」と告げるシーンが思い出に残っている。実際に読んだのは多分大学生のとき、岩波の復刊フェアで河野与一訳が復刊されていたので、書い揃えて読んだ。久しぶりに英雄伝が読...
プルターク英雄伝に初めて接っしたのは、森川久美のマンガ「イスタンブル物語」。彼の地で主人公が「プルターク英雄伝を読みたい」と告げるシーンが思い出に残っている。実際に読んだのは多分大学生のとき、岩波の復刊フェアで河野与一訳が復刊されていたので、書い揃えて読んだ。久しぶりに英雄伝が読みたいなあと思ったのだが、お世辞に読み易いとは言えない河野訳を読む気にもならず、ふと見かけた澤田謙の「プリューターク英雄伝」を手に取ってみた。 対比列伝からアレキサンダー、シーザー、ブルータス、テミストクレス、アルキビアデス、ペロピダス、デモステネスの 6編を選んで日本の少年少女向けに訳し直し、さらに独自に編纂したハンニバルとシセロの伝記を加えたもので、翻訳というよりは独自に編纂した伝記集という趣。いずれも対比の章はない。 著者は戦前戦後に活躍した伝記作家で、この『プリューターク英雄伝』は昭和5年に刊行された『少年プリューターク英雄伝』を現代仮名使いに書き直したもの(とは言え、雅典とか羅馬という記述はそのままに残されており、当時の雰囲気を伝えようという編集者の微妙な努力が見られる)。何でも当時は読んでいないものがいないという大ベストセラーだったらしい。テンポ良く美麗な日本語が心地良く、戦前の子供達はこんなものを読んでいたのかと思うと驚かされる。同じ著者の伝記シリーズは、もうちょっと復刊されていてもいいような気がするな。
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