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エドワード・D.ホックのシャーロック・ホームズ・ストーリーズ
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エドワード・D.ホックのシャーロック・ホームズ・ストーリーズ

エドワード・D.ホック【著】, 日暮雅通【ほか訳】

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エドワード・D.ホックのシャーロック・ホームズ・ストーリーズ

1,980

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 原書房
発売年月日 2012/06/22
JAN 9784562048465

エドワード・D.ホックのシャーロック・ホームズ・ストーリーズ

¥1,980

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2013/01/06
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『いちばん危険な人物』 アーチボルト・アンドリューズという名の青年を誘い出し彼の留守宅から現金輸送の馬車を襲おうと計画を立てるモリアーティー教授。教授の前に現れた「いちばん危険な人物」。 『まだらの紐の復活』 「まだらの紐」事件解決後再びストーク・モランからの相談が。ロイロット博士の動物たちを引き取ったロマの弟レイモンから脅迫を受けているという兄ヘンリー。妻であるサラの証言を聞いている間に沼毒蛇の毒で殺害されたヘンリー。沼毒蛇の毒を抜き危険を避けていたレイモン。 『サーカス美女ヴィットーリアの事件』 サーカスの美女ヴィットーリアと名乗る女性からの依頼。何者かに命をねらわれているヴィットーリア。毒を飲んで死んだローヴァー。事故による死と判断されたが・・・。サーカスで捜査中に殺害されたヴィットーリア。死後ライオンの檻の中に入れられた遺体。顔をつぶされた遺体の秘密。 『マナー・ハウス事件』 サー・パトリックのマナー・ハウスで殺害されたオスカー・ラインベック。サー・パトリックが集めた動物たちを専門家の世話に任せて一般公開すべきと助言していたラインベック。ラインベックの手に握られたトランプ。殺害されたアグネス・バクスターの手にもトランプが・・・。次に殺害されたハスキンの名前に隠された秘密。脱獄囚アダムスと事件の関連。 『クリスマスの依頼人』 クリスマスにホームズの元を訪れた依頼人ドジスン。少女の写真を撮ることを趣味にしていたがその写真が恐喝の種になってしまっている。ドジスンを恐喝するのは同僚の教授であるモリアーティー教授。ドジスンの暗号を解いたホームズと爆弾。ビックベンを爆破しようとしたモリアーティの陰謀。 『アドルトンの悲劇』 ホームズ、ワトスン共通の友人であるカーライルからの紹介でやってきたアドルトン教授。最近発掘をはじめた遺跡に関してドルイドを名乗る謎の人物から脅迫を受ける教授。殺害後火をかけらたアドルトン教授。アドルトン教授の所属するクラブのメンバーであるエマ・レイクサイド教授の弟と事件の関連。盗まれたヴィクトリア女王の記念の王冠の謎。 『ドミノ・クラブ殺人事件』 ドミノクラブという非合法の賭けクラブに男装し通うサラ・ラザフォードを止めてほしいという弁護士のダレル・フォスター。ドミノ・クラブでサラがついたテーブルで勝負していたアントニア・フレアスの毒殺事件。クラブに通うサラの目的。フレアスに人生を狂わされた人々。 『砂の上の暗号事件』 砂浜で殺害された船員姿の男。男の横に残された謎の暗号。ホームズに依頼された賭けクラブのテープ・マシーン盗難事件。被害クラブを訪れていた船員姿の男。 『クリスマスの陰謀』 クリスマスにホームズを訪れたアスコット夫人。夫であるウィリアムがボーア戦争に従軍している間に彼女の持つ地所を買いたいとドブスンという人物から依頼が。ドブスンから派遣された弁護士ブラックソーン氏の不審な動き。ドブスン家で行われたパーティーで殺害されたブラックソーン氏。ドイツの侵略が心配された時期に起こる事件。 『匿名作家の事件』 ストランド誌の編集者ラザフォード・ウィルソンからの相談。ストランド誌に掲載された作品を単行本にしようとしたところ作者から匿名かペンネームとの条件が。謎の作者の調査。作者であるキャサリン・クライダーが本名を隠す訳。彼女の家の近所で殺害された男の秘密。 『モントリオールの醜聞』 カナダからの依頼。依頼人はアイリーン・ノートン。彼女の息子ラルフが失踪。失踪直前に恋人であるモニカをめぐって対立していたドイツ人学生のフランツ・ファーヴァー。死の直前フランツが犯人は「ノートン」と話していた。 『瀕死の客船』 タイタニック号に乗り込んだホームズ。ジャック・フィットレル夫妻との出会い。船で不審な男につけ回されているというマーゴからの相談。男はマーゴの良人ピエールと判明。マーゴとピエールの関係。エレベーターシャフトで転落死したピエール。ピエールが調査していた心霊研究家ベインズ。

Posted by ブクログ

2012/08/02

 「シャーロック・ホームズ物語」というタイトルだけを見れば、「ああ、いつもの贋作ものね」というだけの感想しか持たないけれど、それが本格短編ミステリの名手エドワード・D・ホックの作品だとなれば話は別だ。まして先年なくなったホックの最後の単行本で、生涯書いたホームズものの贋作をすべて...

 「シャーロック・ホームズ物語」というタイトルだけを見れば、「ああ、いつもの贋作ものね」というだけの感想しか持たないけれど、それが本格短編ミステリの名手エドワード・D・ホックの作品だとなれば話は別だ。まして先年なくなったホックの最後の単行本で、生涯書いたホームズものの贋作をすべて集めたものであると聞けば、手に取らないわけにはいかない。僕は、かなりのホック好きなのである。  ホームズものの贋作というのは、ミステリの世界ではかなり大きなジャンルのひとつである。有名な名探偵シャーロック・ホームズが活躍する作品を創作するわけなのだけど、ミステリとしての完成度のほかに、原典の雰囲気をどれだけ醸し出せるかというのも大きなポイントになる。「未発表の原稿(しかも優れた完成品)が作者の遺族の荷物から発見された」と思いこませてしまうようなのが理想なわけだ。  読んでみると、さすがに名手ホックで、ミステリとしてのおもしろさも、原典の雰囲気というかエッセンスをうまくコピーしている点でも水準以上である。贋作は、原典の中でちらりと触れられているが内容までは描かれていない事件を取り上げたものが多いけれど、そのパターンもあり、もう少し微妙なパターンもあり、なかなかそういう点でもニヤリとさせられる。また、実在の人物や事件をうまく組み込んだりする遊び心も見事なものである(タイタニック事件とかね)。  うんと楽しませていただいた上であえて2点ほど物足りなかった点を上げるなら、まずは原典の雰囲気について。いい感じではあるのだけど、ちょっと軽い感じがしてしまう。行列が出来るラーメン店の味というよりも、その店の店長が監修したカップ麺の味、という感じだ。確かに同じ味だしおいしいのだけど、ちょっと深みに欠けるというか軽さがあるというか。その軽い感じがホック作品の魅力ではあるのだけど、ホームズ贋作としてはもうひとつしっくりこないように思った。具体的にどのあたりかといわれると困るのだけど。  もうひとつは本格ミステリとしての物足りなさである。ホックのミステリは、不可能性にあふれた事件設定と虚を突かれるような解決が持ち味だと僕は思っている。シャーロック・ホームズの操作法というのは、実はかなり直観型だから、ホックの作風とは相性がいいと思うのだけど、実際に読んでみるとホックっぽくない。読みどころに欠けるのである。特に、奇想天外な謎と言えそうなものがなかったのは、ホックの短編集としてはどうしても物足りなく感じてしまった。これはまあ、僕がホック・ミステリに希望しているものがそれであるからであって、贋作にそれを期待するのは間違っているのかもしれないとも思うのだが。  どちらかといえば万人向けの本ではないかもしれない。でも、楽しく読める本だし、ホームズ贋作の入門編として、とってもわかりやすくていいものだと思う。

Posted by ブクログ

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