華の遊郭物語 ティアラ文庫

剛しいら【著】

• 販売会社／発売会社: プランタン出版/フランス書院
• 発売年月日: 2012/06/06
• JAN: 9784829666111

商品レビュー

2013/09/11

【あらすじ】
私は皇帝の后になるのよフフフと思っていた美貌の持ち主主人公。しかし皇帝はデブ専であり、美し過ぎた主人公は後宮でネチネチうだうだした生活を送ることになる。
が、それも大して長く続かず、皇帝やーめたってなったら後宮は解散。さてどうしよ、娼妓にでもなるか、ってんで娼妓になる話。

【ネタバレ感想】
中華っていうか江戸の遊郭みたいな話だなぁってのが、残念だったかなと思います。もうちょっと中華中華して、って思ったら、シリーズの中のお話なんですね。どうりで。
出だしはよかったです。私は孤高に生きるのよっ！と強く歩き出していく主人公がなかなか清々しく、ぶっちゃけた話恋愛メインじゃなくてこの人だけ使ってＮＨＫの朝ドラみたく半生語り綴る話でもよかったんじゃあないかって思うぐらいです。舞が得意、ってところが某韓流ドラマを思い出させ、あれの出だしで早速泣いた私はかなり期待しました。

が、そんなワケにはいかないのがこの世界なのでしょうね。

全体的に江戸時代の遊郭のお話。ってまた言うか、って感じですが、展開も出てくるキャラクターもそんな感じです。ものの見事にテンプレ通りで、その中にあって初期の主人公だけが突出した感じでした。まぁ段々主人公もこなれてくるというか、その話に馴染んでいって最後まぁうまくまとめたな、っていういつもどおりのアレなんですけど。
遊郭、といえばもうどう足掻いたって逃れられない女の生き地獄、みたいなイメージがあったのですが、そんなにドロドロしたものでもなくアッサリめなのもまた、うーん、まぁちょいと物足りないといえば物足りない。
一度入ったが運の尽き。並大抵のことじゃこの地獄からは抜け出せないよ、という描写を書くにはページ数が足りなかった模様。ということにしておきたい。
あと恋に落ちるのが早い。と感じたのは恐らく、主人公ヒロインとヒーローの一緒にいる場面がかなり少なかったからだと思われます。そこにすらもページを割けなかったのか、と思うとすこぶる惜しい。
あのキリリと立った主人公がもうドロッドロデレッデレになるまでの過程をゆっくりたっぷりねぶるように書いてほしかった。そんな風に思ったりもしたのでありました。

末永くお幸せに！

2012/06/25

久々にティアラで面白いと思った作品でした。
タイトルが遊郭なんで、借金のかたに売られてくる話かと思ったら、最初美麗は妃候補として皇宮にいました。この皇宮どっかで聞いた話と思ったら、「華の皇宮物語」の世界と同じでした。といっても、あの作品よりはちょっと昔の話みたいですけど。

で、当世皇帝はデブ女が趣味だったので、一人細身できれいな美麗はつまはじき。2年で皇帝が退位し、皇宮を出されましたけど、自分から志願して娼妓館で勤め始めます。ここからですね。

途中で出会った大布に心を動かされるけど、そのまま娼妓館に向かうし、折角大金払って競り落としてくれて初めては大布と・・・ってなったのに、そのあとは拒否するし、なかなか一筋縄ではいかない美麗です。

そのあとは、娼妓なんでいろんな男の人の相手はしてるんだと思いますけど、描写的には老人の柳先生だったりして、あくまで大布とのだけが目立つようになってました。

ただ、後半に応凛に襲われたときは、普通なら間一髪ヒーローが助けに入るところですが、完全に間に合ってなくて、美麗がやられちゃったのは、ちょっと残念でした。

あと気になるのは、花梨と魚水でしょうか。この二人で続編希望です。

2012/06/19

剛しいらさんのティアラでの新刊がでてるということで飛びついてみた。

…ら。

中身は読んでのお楽しみ。

でもまぁ、“後宮”の中の話ではありませんでした、とだけ。