人間講座 ものづくりの時代 町工場の挑戦 (2001年10月-11月期) NHK人間講座

小関智弘(その他)

• 販売会社／発売会社: NHK出版
• 発売年月日: 2001/09/21
• JAN: 9784141890560

商品レビュー

2012/11/12

(2002.04.06読了)(2001.10.02購入)
（「MARC」データベースより）
日用品から工業用レンズ、宇宙ロケットの先端部等のハイテク製品まで、町工場は多彩なものを作り出している。そこには人の手でしかできない技がある。自らの知識と技を生かし生き抜く町工場を訪ね、ものづくりの原点を見直す。

☆小関智弘さんの本(既読)
「鉄を削る」小関智弘著、太郎次郎社、1985.06.28
「町工場の磁界」小関智弘著、現代書館、1986.12.10
「鉄が泣く」小関智弘著、晩聲社、1987.10.15
「鉄を読む」小関智弘著、晩聲社、1987.12.25
「町工場の人間地図」小関智弘著、現代書館、1990.06.01
「町工場瓦版　鉄と暮らす」小関智弘著、アグネ承風社、1992.03.25
「おんなたちの町工場」小関智弘著、現代書館、1994.01.30
「町工場・スーパーなものづくり」小関智弘著、ちくまﾌﾟﾘﾏｰﾌﾞｯｸｽ、1998.08.25

2007/08/01

　日本の経済、とりわけモノつくり経済に元気がないといわれている。中小、零細企業は、大企業に押されて、その景気の動向に左右されつつ、合理化と海外への技術移転に呻吟しているとも言われる。
　しかし、そうであろうか。「機械がモノをつくる」と「機械でモノをつくる」は、大違いと著者はうったえる。大企業の部品つくりをカバーするところから、「下請け」の階層があることは確かであるが、本書で紹介される下町工場の異業種は、さまざまな技術をカバーする「横請け」と呼んで、その存在感を誇示する。

　機械はモノをつくるが、より精密、より高度な機械を生み出すのは機械ではなくて人間。日本の技術の多様さ、緻密さを示して、勇気を与えてくれる。