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ロスト・トレイン 新潮文庫
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ロスト・トレイン 新潮文庫

中村弦【著】

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ロスト・トレイン 新潮文庫

649

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 2012/04/28
JAN 9784101355146

ロスト・トレイン

¥649

商品レビュー

3.4

27件のお客様レビュー

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2024/04/02

[1]少しずつなにかに近づいていく感じにわくわくさせられました。 [2]「まぼろしの廃線跡」を求め失踪した平間さんを紙片に記された「キリコノモリ」という言葉を頼りに「ぼく」と菜月さんが追う。彼らが最後にくだした決断は。 [3]昔読んだ銀林みのるさんの『鉄塔 武蔵野線』をちょっと思...

[1]少しずつなにかに近づいていく感じにわくわくさせられました。 [2]「まぼろしの廃線跡」を求め失踪した平間さんを紙片に記された「キリコノモリ」という言葉を頼りに「ぼく」と菜月さんが追う。彼らが最後にくだした決断は。 [3]昔読んだ銀林みのるさんの『鉄塔 武蔵野線』をちょっと思い出しました。 ■簡単な単語集 【安藤丈則/あんどう・たけのり】平間さんの東京人文大学史学科時代からの友人。いっしょに『TRAINマガジン』に連載していたこともある。平間さんのことを案じているようではあるが、積極的に捜査協力はしてくれなかった。 【川居祥介】最初のページにその日記が出てきている人物。草笛線の鉄道員だった。そこでは妻子が行方不明とのことだったが、「ぼく」と奈月さんが出会った、川居の娘だという静子さんは? 【草笛線】興北鉄道が計画したが聖域を通るので地元住民が猛反発、一度は立ち消えになったが、戦争で重要な物資の運搬のため軍が強引に計画を再開、昭和十九年六月に開通した。奇しくも平間さんが生まれた同じ年。《草笛線は廃線跡などではない。いまだ現役の鉄道だった。》 【倉本菜月/くらもと・なつき】→菜月 【静子さん】川居祥介の娘。六十代くらい。《知りすぎるのは危険なことなの。》p.258 【石炭袋】「テツ学堂コミュニティ」にまぼろしの廃線跡のスレッドを立てていた。後、消息不明。この言葉で想起するのは宮澤賢治の「銀河鉄道の夜」でしょう。 【テツ学堂コミュニティ】会員制のテッチャンたちのSNS。まぼろしの廃線跡のスレッドが立っていた。 【TRAINマガジン】鉄道関係の雑誌。平間さんやその友人の安藤丈則さんも原稿を書いていた。 【菜月】倉本菜月。平間さんから紹介された旅行会社ウィット・サービス渋谷営業所国内旅行部の社員。牧村より一歳歳下。五十八年三月生まれ(1983年)。色白で眼鏡をかけた女性。「バリバリのテツ子」と自分で言う。《そのうちに鉄道の客車や駅こそが自分のほんとうの家のように思えてきました。》p.318。その感覚はよく理解できます。 【平間卓司/ひらま・たくじ】平間さんの弟。布袋さんのような体形。 【平間要一郎/ひらま・よういちろう】牧村が知り合い親しくなった鉄道好きの男性。六十三歳。独身。昭和十九年五月生まれ(1944年なので戦争末期)。偶然「ぼく」と同じ吉祥寺住人。《こうやって馴染んでいたものがひとつずつ消え、馴染のないものが代わりに増えて、そんなことをくりかえしているうちに、ある朝起きてみると、まるっきり知らない世界が自分を取り巻いているのに気づくのでしょう……》p.34 【ぷらっとほーむ】平間さん行きつけのパブレストラン。吉祥寺にある。多くの人が出入りしてドラマを感じられる駅のプラットホームが見えるのが気に入って四十代過ぎと思われる美人のママさんがそういう名前をつけた。 【ぼく】→牧村 【牧村】語り手で主人公。にわか廃線ファン。二十代半ば。昭和五十六年十一月生まれ(1981年)。吉祥寺に住む。 【森】《だが、この森はちがう。ここにいると、現実とは異なる世界があることを肌で感じ取れる。》p.289。《やはりこの森は、草笛線の廃線跡を守っている。》p.294

Posted by ブクログ

2021/09/07

クライマックスは、2人の目の前で朽ち果てた草笛駅が再生するシーン。 僕はその前の、 突然、出現した蒸気機関車が廃線の線路上にいた2人に向かって邁進してきてそれを間一髪でかわす その光景が頭に広がり圧倒された。 ここまで視覚に訴えてくる小説は初めて。 ストーリーは、ある日、...

クライマックスは、2人の目の前で朽ち果てた草笛駅が再生するシーン。 僕はその前の、 突然、出現した蒸気機関車が廃線の線路上にいた2人に向かって邁進してきてそれを間一髪でかわす その光景が頭に広がり圧倒された。 ここまで視覚に訴えてくる小説は初めて。 ストーリーは、ある日、鉄道好きの初老の男性が失踪し、彼を追って、年の離れた友人2人(牧村と菜月)が「まぼろしの廃線跡」を突き止め足を踏み入れる、というもの。 「ここではないどこかに、自分の本当の居場所がきっとある」その思いのせいで、今あるすべてのものを投げ打ってしまいそうな菜月の危うさがラストまでしっかり描写されているのも見事。 locomoco1967、いい小説だなこれ、ありがとう。

Posted by ブクログ

2021/08/29

ダイナミックな展開に圧倒されました。長い人生を経験してきた人とこれから未来に向かっていく人の全く相反する想い。どちらも美しく、どちらも真実。

Posted by ブクログ

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