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死せる王女のための孔雀舞(パヴァーヌ) 佐藤史生コレクション
1,540円
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 復刊ドットコム |
発売年月日 | 2012/04/23 |
JAN | 9784835448251 |
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死せる王女のための孔雀舞(パヴァーヌ)
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商品レビュー
4.8
4件のお客様レビュー
穂村弘さんが、年に一度は彼女の全作品を読むことを、彼のエッセイで知り、興味を持って買いました。 まず、猫丸さんに勧められた、「夢喰い」を読んだ。 外国の神様のことはよく分からなかったけれど、家族の絆の素晴らしさと、血縁の凄まじさに、物理的な作用は全く影響しないことを、教えてくれ...
穂村弘さんが、年に一度は彼女の全作品を読むことを、彼のエッセイで知り、興味を持って買いました。 まず、猫丸さんに勧められた、「夢喰い」を読んだ。 外国の神様のことはよく分からなかったけれど、家族の絆の素晴らしさと、血縁の凄まじさに、物理的な作用は全く影響しないことを、教えてくれたような気がしました。幻想的でいて、現実的な感覚も持てるような、不思議な名作。 次に、「七生子」シリーズ。 私としては、こちらの方が好きかも。 まず、主人公の高校生「加賀見七生子」の初登場時の、メランコリックな影を感じさせつつ、強気っぽくも凛とした、その佇まいに惹かれるものを感じ、印象的でした。 それから、物語の設定には、その時代特有の厳格さと不自由さがあり、描きようによっては、メロドラマになりかねないが、そんな時代においても、それに必死で足搔こうとする姿に、愛の偉大さと人間のやるせなさを感じさせるとともに、七生子と、その父と母を取り巻く、家族の絆を問いかけており、そのひとつひとつの真実が明らかになるにつれて、七生子が改めて思う、父とは母とはなんだろう? と、そんな家族愛を考えさせてくれる内容には、人間の、理性と本能の間に立つ苦しみもあることから、表題作の、両親の内なる想いに気付いたときには、思わず、感動の涙が零れました(亡き王女とマドンナも同様に切なかった)。 物語の中にある、 『飛べない奇型の翼があんなに美しいのは 神様の好意だと思う? それとも悪意だと思う…?』 と疑問を唱えた人物の心境は、私の望むものは、それでは無かったと言っているようにも思われるし、生きるにあたって、望むものはひとつしか叶わないのかといった、慟哭にも思われました。 親は子を選べないし、子は親を選べないと言うけれど、生まれてきた後ならば・・ということも考えさせられた、七生子シリーズにあたって最後の話は、七生子自身の、愛の行方とは裏腹に展開される救いの物語で、まさかこんな結末だとは思わなかったが、長く生きてきて救われた者と、これから長い人生が待つ、七生子の少女の素顔を垣間見せるような、繊細な痛みとの、見事な対比が素晴らしく、ストーリーテリングと、その表現力に優れた方だなと感じました。 シリアスな中にも、ユーモアに溢れた描写もある、人間を描いた物語に、凜々しくも影のある美しい絵と、私がこれまでイメージしていた少女漫画とは、なんだか違うようだし、オーバーかもしれませんが、凄い人に出会えたなという思いでいっぱいです。 それから本書には、商業誌未発表作品の、「マは魔法のマ」と、「一角獣にほほえみを」が初収録されていまして、前者は、コメディタッチの舞台劇を観ているかのような、キラキラした絵柄とエンディングがまた素敵な作品で、後者は、人間とは異なる生命体の、宇宙の一部分でいたいと思わせる、その想いに胸を打たれる、切ない作品でした。 こうなると、もう佐藤史生コレクション、全部買いたくなるなあ。どうしよう。
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佐藤 史生といえば、「夢見る惑星」と「ワンゼロ」です。 特に、「ワンゼロ」は、独特の世界を持っていて、おもしろかった。 本当に、あの頃の少女マンガは、凄かった。SFだった。 「夢見る惑星」のおもしろさがわかったのは、文庫で読み直したとき。多分、はじめて読んだときは、イリスが、幻...
佐藤 史生といえば、「夢見る惑星」と「ワンゼロ」です。 特に、「ワンゼロ」は、独特の世界を持っていて、おもしろかった。 本当に、あの頃の少女マンガは、凄かった。SFだった。 「夢見る惑星」のおもしろさがわかったのは、文庫で読み直したとき。多分、はじめて読んだときは、イリスが、幻視の力を持っていなくて、実は人を謀っていたということが、まったく理解できていなかったのだと思います。 でも、それ以来、あんまり読んでいなくて、アリス・ブックあたりで、「夢見る惑星」の続編を読んで、それ以来ずっと。 実は、お亡くなりになっていたということも、この選集がでるようになってから知りました。 だから、この本の中の話は、多分、「ワンゼロ」番外編の「夢喰い」以外は、初読みです。 七生子シリーズは、ちょっと堅い感じのする少女マンガなのですが、傑作でした。 そして、独自なものをもっていながら、それでもやっぱり大泉サロンの雰囲気が漂っているのが、今読むとわかる気がする。
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学生時代に友人から『阿呆船』を借りて衝撃を受けたものの、その後自分では買おうとしなかったままの佐藤史生作品。このたび、全集が復刊ドットコムさんから出るということで即買い。 いやあ買って良かった…良質な、じっくり読みたい作品に出会える幸せ。繊細な砂糖菓子のような、でも油断していると...
学生時代に友人から『阿呆船』を借りて衝撃を受けたものの、その後自分では買おうとしなかったままの佐藤史生作品。このたび、全集が復刊ドットコムさんから出るということで即買い。 いやあ買って良かった…良質な、じっくり読みたい作品に出会える幸せ。繊細な砂糖菓子のような、でも油断していると実は水銀が入っているような、ああこれだから漫画ってすばらしいのよ。 七生子シリーズはSFではないですが、人物造形が絶妙だなぁ…と思わず唸ってしまいます。 続刊も楽しみ。
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