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ベン・シャーン クロスメディア・アーティスト 写真、絵画、グラフィック・アート
2,750円
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 美術出版社 |
発売年月日 | 2012/02/27 |
JAN | 9784568104301 |
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ベン・シャーン クロスメディア・アーティスト
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ベン・シャーン クロスメディア・アーティスト
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商品レビュー
4.5
3件のお客様レビュー
安西水丸、和田誠、細谷巌、粟津潔、石川直樹……その時代を走り抜けた描き手(写真家)はみんなベン・シャーンが大好きだ。御多分に漏れず、そして今更ながら、僕もベン・シャーンにハートをがっちりつかまれている。ジョージ・グロスともなんか作風が似ているなぁ、と思ったりして。 絵画的技法や...
安西水丸、和田誠、細谷巌、粟津潔、石川直樹……その時代を走り抜けた描き手(写真家)はみんなベン・シャーンが大好きだ。御多分に漏れず、そして今更ながら、僕もベン・シャーンにハートをがっちりつかまれている。ジョージ・グロスともなんか作風が似ているなぁ、と思ったりして。 絵画的技法や線、写真と絵画を横断する制作の手法もさることながら、個人的には社会のひずみを告発し続けたぶれない作家性のほうに惹かれる。ファインアートでもなく、イデオロギッシュなプロパガンダアートでもなく、群衆にまぎれることで磨かれていったユーモラス(人間的な)批判精神が胸に刺さる。 「Whatever mass there may be is made up of individuals, and each of them is able to feel and have hopes and dreams.」 「どんな群衆であっても、それは個人個人で成り立っているわけです。一人ひとりが感じることもできる、一人ひとりが希望と夢を持っている」p.155 第五福竜丸の被曝乗組員を描いた「ラッキードラゴン」の発表から56年。相次ぐ原発事故、世界中に拡散していく核兵器に対して、作家はどのように眼を向け、何を描いただろう。 声高に叫ぶだけではお互いがかたくなになるだけの硬直した政治状況にくさびを打つのは、きっと人間的な批判精神にあふれた一枚の絵画や写真であると思う。
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写真を撮ってそこから絵を描くことを主としてるそうだが見比べて見るとなかなか全然違う 震えたような線のブレがユニークな個性となってて面白い ただたまにある暗いトーンの作品から闇が見えてぞっとしたりもする
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岡山県立美術館のベン・シャーン展に行って来た。 ベン・シャーン(1898-1969)は、ユダヤ系リトアニア移民である。彼は幼い頃ニューヨークに移住、石版工の見習いをしつつ美術の勉強を重ね、1930年代、「ドレフェス事件」など冤罪事件を主題とした絵画を描いて、一躍アメリカを代表する...
岡山県立美術館のベン・シャーン展に行って来た。 ベン・シャーン(1898-1969)は、ユダヤ系リトアニア移民である。彼は幼い頃ニューヨークに移住、石版工の見習いをしつつ美術の勉強を重ね、1930年代、「ドレフェス事件」など冤罪事件を主題とした絵画を描いて、一躍アメリカを代表する画家になる。 社会派画家として出発し認められる。同世代の日本のプロレタリア画家に岡本唐貴(白土三平の父親)がいるが、対照的なのがとても興味深かった。岡本唐貴は弾圧された。よって、描く内容、水準は、大きく制限されたのである。 ともかく、「手」である。これ程に訴えかける手を観た事が無い。ベンがえがくのは、一様に労働者のゴツゴツとした手なのであるが、単純なようでいて、おそらく誰も描けない手である。例えば「ワルシャワ1943」(1963)という作品。1943年のワルシャワゲットー蜂起をテーマにした作品だろうと思えるが、元のソースは、1930,40年代の雑誌の切り抜きである。アメリカ警察から罪状認否を受けることになりがっかりする人々の写真の中にこの人物が居る。この拳は、1951、1952年の作品でも使われている。ベン・シャーンは、一つの像を繰り返し使う。その中でモティーフは次第に熟成していく。 この作品の前で暫く釘づけになった。「解放」(1945)。1945年のフランス解放のニュースを聞いて描かれたらしい。解放の喜びと同時に、どうしようも無い不安が私に押し寄せる。この瓦礫が大震災の瓦礫に見えた。 ベン・シャーンの作品の中に大きくウェイトを占めるのが「文字」である。石版工として培われた技術は、ポスターや装丁として表現される。「ああ、言葉が訴えかけている」と思う。ベン・シャーンは、CIO(産業別労働組合)の為に何枚もポスターを作っている。 ベン・シャーンは、社会派から始まり、個人の内面に迫り、具象と抽象を往来し、絵画、写真、壁画、ポスター、装丁、クロスメディアで活躍し、それでも労働者の立場から、平和の立場から、一貫して描き続けた。私は、岡本唐貴の息子の白土三平との相似性を感じざるを得ない。
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