商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2012/03/09 |
JAN | 9784167801793 |
- 書籍
- 文庫
平日
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平日
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商品レビュー
3.9
8件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
エッセイと小説の間…現実と虚構、光と薄暗さが同時に存在するこんな混沌さが東京かぁと思いました。面白かったです。 平日だから普段の顔かと思いきやそうでもなく、どこか旅先のような気分です。東京はいまだに訪れたことがないけれどますます行きたくなりました。 あとがきにあったように、本当に書き手の性別も年齢もわからない不思議な文章です。石田千さん、好みです。 写真の東京の切り取り方も好きです。1枚目に写ってるアコーディオン弾きながら歌ってるかた、黒色すみれのゆかさんにそっくり……文字は見えないけれど彼女はゆかさんでは?
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平日の東京をぶらりと連れられ歩いているような、ゆるやかな雰囲気。 エッセイと言うよりは短編集。 写真はクラフト・エヴィング商會さんとよくお仕事をされている、坂本真典さんでした。 見たことがあるわけではないのに、何処か懐かしいような街並み。
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都内の10の街を舞台に綴られた物語と、はとバスの小さな都内旅のレポートが収録されています。 最初は、単なる散策記録かと思いましたが、3編目の「早稲田」で、いきなり語り手が猫になり(しかも古本屋の奥さんという設定)ああ、一人称の物語なのだと気づきます。 それにしても、古本屋の妻...
都内の10の街を舞台に綴られた物語と、はとバスの小さな都内旅のレポートが収録されています。 最初は、単なる散策記録かと思いましたが、3編目の「早稲田」で、いきなり語り手が猫になり(しかも古本屋の奥さんという設定)ああ、一人称の物語なのだと気づきます。 それにしても、古本屋の妻である猫、時々人間になって、たい焼きをかじり、雀に端を投げてやったりしており、なんて羨ましい! (これから、何になりたいか聞かれたら、この短編の猫になりたいと答えよう) たぶん、ご本人が街を歩いて感じたことや、考えた内容や、見た風景も混じっているとは思いますが、幻想的な部分も多く、「それぞれ違う主人公がいる」と考えた方が面白く読めるな、と思いました。 早稲田(古書店とその界隈)と十条(商店街)と平和島(ボートレース)の話が特に気に入り、平和島には行ったことがないので、一度は行って、ボートレース(ギャンブル)もやってみたくなりました。 石田さんの描く街は、現実より三割り増しぐらいで魅力的に感じられるので、行ってみると「あれ?」となるかも知れませんが。 普段と変わらない日々、日常の中にも、気づくことはいっぱいあるなあ、ちょっとしたきっかけから想像力を飛翔させることができるんだなあ、とあらためて感じました。 そこまでは多くの人ができるでしょうが、著者はその切り取り方、展開の仕方が独特で、ぶつ切れ気味の文章とマッチしていて魅力です。 また、観光バスに乗った話は、クリスマスイブに一人で参加しているという設定で、一度真似してみたくなりました。(でも、一人は淋しいな、女同士がいいなあ) 冬ということもあるのでしょうが、やたらとトイレに行っているのと、皆が集合時間より早くバスに戻っているというのが可笑しかった。
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