現代ドイツ政党政治の変容 社会民主党、緑の党、左翼党の挑戦

小野一【著】

• 販売会社／発売会社: 吉田書店
• 発売年月日: 2012/01/01
• JAN: 9784905497035

商品レビュー

2012/07/04

ドイツの左派政党(社会民主党、緑の党、左翼党)のそれぞれの動向を、党の起源から発展、そして抱えている問題について分析している。
脱原発やベーシック・インカムといった問題にも触れているので、最新のドイツ左派政党の考えや対応に触れるには最適。

３党は「連帯的近代のための機構」という情報共有のためのシンクタンクを作り上げたが、実際に３党が連立する事は、思想・他政党の問題から困難であるとジレンマに陥っている点に注目しているところが面白い。

※ドイツの政治に絞った本なので、州や政党の略称(CDU,SPD)は予め知っておく事が望ましいです。

2012/06/24

ドイツの政党の政策でエコロジーとエコノミーは欠かせなくなった。
環境政策はシュレーダーの時に進展した。脱原発政策。
原子力問題はドイツのエコロジー運動のアイデンティティに関わるテーマで、脱原発が左翼の公式見解であることは現在でも変わらない。
ドイツの左翼（緑の党）はCO2排出しない原子力発電はエコロジー政策上有利だなどとかつての環境保護運動の常識からは考えられないような言説からは距離を置き続けてきた。
ドイツの電力大手4社が本当に脱原発できるのだろうか