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中東和平構想の現実 パレスチナに「二国家共存」は可能か 平凡社新書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 平凡社 |
発売年月日 | 2011/12/17 |
JAN | 9784582856170 |
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中東和平構想の現実
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中東和平構想の現実
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商品レビュー
3.8
9件のお客様レビュー
10年以上前なので最近の動向はもちろんフォローされていませんが、今のガザの戦争の背景を知る上で参考になりました。
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◆フィタハとハマスに分裂しているやに見えるパレスチナ。イラク崩壊後、地域大国として影響力を増すイラン。武力攻撃を止めぬイスラエル。これら関係国の思惑に絡みながら日々刻々変化するパレスチナ情勢を、冷戦後の画期を念頭において解説・分析する◆ 2011年刊行。 著者は元時事通信社ベイ...
◆フィタハとハマスに分裂しているやに見えるパレスチナ。イラク崩壊後、地域大国として影響力を増すイラン。武力攻撃を止めぬイスラエル。これら関係国の思惑に絡みながら日々刻々変化するパレスチナ情勢を、冷戦後の画期を念頭において解説・分析する◆ 2011年刊行。 著者は元時事通信社ベイルート特派員で、現静岡産業大学経営学部教授(国際関係・国際政治論、中東アラブ地域・紛争史)。 主に冷戦終結から、アラブの春の発生した頃までのパレスチナの政治、外交、他の国との関係、そしてそれに至る20世紀の歴史との関係性をテーマごとに叙述した書。 最近、報道機関ではパレスチナ問題を大々的に取り上げることが少なくなっている中、なぜイスラエルはガザ地区を徹底的に締め上げるのか、パレスチナ自治政府が、フィタハとハマスで強硬に対立し続けているのか。 あるいはレバノン南部で展開するヒズボラと、パレスチナ自治政府(特にハマス)との関係。さらに、ヒズボラが対イスラエル武力闘争(戦争)に勝利したこととの関連性。ヒズボラを介したシリア、そしてイランとパレスチナの関係。 これらの疑問・問題意識に即して、冷戦後、そして湾岸戦争後、さらにはクリントン政権によるオスロ合意、イラン戦争を画期に大きく変貌し続けたパレスチナ情勢を丁寧に論じていく。 またジャーナリストのキャリアを生かし、パレスチナ問題の識者、政権担当者などへのインタビューも所々挟まれていて、なかなか類を見ない書である。 印象的なのは、 ➀ ヒズボラが対イスラエル戦争に勝利した。 ➁ これがハマスらの武力方針に燃料を付与。 ➂ イスラエル対パレスチナの戦闘が、世俗的な支配争奪戦から、宗教戦争に移行。つまり解決が利害調整という方法では難しくなっている。 ➃ イラン=イラン革命の影響力の大きさ。 ➄ 故アラファト率いるパレスチナ自治政府の腐敗の凄まじさ。そして湾岸戦争時にイラク支持を打ち出した結果、サウジ他のアラブ・イスラム大国の離反。その負の遺産などである。 パレスチナ側からの、90年代以降の政治・外交動向をまとめた本は少なく、また、理念ではなく、事実摘示を重視している叙述姿勢を見ても、一読の価値は十分にある。 なお、イスラエルによる対パレスチナ水資源攻撃にも言及あり。
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[その長き、深き苦悩]数々のイニシアティブや交渉が重ねられながらも、未だに解決に至っていないパレスチナ・イスラエル間のいわゆる中東和平問題。故アラファト議長を記者として間近で観察した著者が、その問題の根を探るとともに、今現在、何がパレスチナの地で起きているのかをつぶさに追った作品...
[その長き、深き苦悩]数々のイニシアティブや交渉が重ねられながらも、未だに解決に至っていないパレスチナ・イスラエル間のいわゆる中東和平問題。故アラファト議長を記者として間近で観察した著者が、その問題の根を探るとともに、今現在、何がパレスチナの地で起きているのかをつぶさに追った作品です。著者は、時事通信社ベイルート支局などで勤務された経験を持つ森戸幸次。 特にパレスチナ側からの視点で近年の情勢がコンパクトにまとめられており、非常に勉強になる一冊です。イスラエル・パレスチナ間の問題だけではなく、パレスチナ側の内部事情まで踏み込みながら、動向の移り変わりをまとめている点が特に有意義に感じられました。著者としてもこの問題について言及したいことはあると思うのですが、客観的な事実と主張の間に明確な一線を引いて筆が運ばれている点にも好感が持てます。 知れば知るほど解決が難しくなってしまう気がするというのが中東和平問題の特徴だと思うのですが、本書で紹介される内容を見るにつけ、改めてその印象を残念ながら強く持ってしまいました。なお、執筆時点から若干の情勢の変化がありますので、その点を考慮しながら読み進めていくのが良いのではないかと思います。 〜アラファトがどうしても一線を越えることができなかったのは、彼自身の指導者としての資質や思惑などに帰すべきものではなく、これらをはるかに越えた中東紛争の歴史的、宗教的、文化的な核心に触れる、「パレスチナのタブー」に呪縛されたためではないのだろうか。〜 中東全般についての情報もあわせてまとめられていて☆5つ
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