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アジア太平洋の安全保障アーキテクチャ 地域安全保障の三層構造
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 日本評論社 |
発売年月日 | 2011/12/12 |
JAN | 9784535556706 |
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アジア太平洋の安全保障アーキテクチャ
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アジア太平洋の安全保障アーキテクチャ
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著者との関連で読んでみた。本書は、アジア・太平洋地域における国家間枠組みの構造を、従来の米国主導の「ハブ・スポークス」を軸とする二国間同盟と多国間安全保障枠組みからなる二層構造から、問題領域ごとにアドホックに形成される枠組みを第二層として三層構造で分析する意義を提起した本である。...
著者との関連で読んでみた。本書は、アジア・太平洋地域における国家間枠組みの構造を、従来の米国主導の「ハブ・スポークス」を軸とする二国間同盟と多国間安全保障枠組みからなる二層構造から、問題領域ごとにアドホックに形成される枠組みを第二層として三層構造で分析する意義を提起した本である。 同書によると、三層分析法とは、①同盟及び戦略的協力関係を第一層とし、(ハブ・スポークス」の機能的なネットワーク化は「サンフランシスコ・プラスと呼称)、②問題領域ごとに形成されたアドホックな協力を第二層、③全域的な安全保障協力メカニズムを第三層として捉える分析枠組みである。特に第二層では、非伝統的な安全保障問題(有事でも平時でもない中間領域)の対応において有効とされる。 三層分析法は、従来の伝統的な同盟による安保協力だけでは対処できない非伝統的な国家間取組を可視化する点で有益と考えるも、本書が書かれたのが2011年で、この10年間で同地域の安保環境の厳しさが増大した現在で本書を読むと隔世の感が否めない。中国が台頭し、米国の相対的パワーが低下した現在、三層分析ではなく、第一層のより詳細な分析が求められると考える。 以下、備考 ・【p.14】欧州における冷戦の終了が、NATO•EU拡大とともに欧州の安保環境を大きく変更させたことに比べ、アジアにおける「ハブ・スポークス」体制に大きな変動が見られなかった理由は、①南北朝鮮、中国・台湾問題が未解決であること、②北東アジアと東南アジアの脅威認識に隔たりがあること、③アジア諸国内の歴史認識の相違が十分克服されていないこと、が共通枠組みの構築を難しくさせている。 ・【p.15】しかし、21世紀初頭にアジアで「新たな」構造が出現。第一に、日米+α(米国の同盟国)という形態でのミニラテラリズムが、「ハブ・スポークス」関係を、より機能的にネットワーク化 ・【p.16】第二に、地域的組織の機能的協力の強化(ex.六者協議)。第三に、アドホックな協力枠組みの深化 ・【コメント】AUCUSは第一層の発展形?QUADは第三層?とはいえ、分析枠組みに引っ張られすぎると本質から離れていく感も ・【p.22】中国が台頭する場合、米国のコメットメントを維持・強化し、自国の国防力の強化(内的バランシング)、地域的な安保協力(外的バランシング)を組み合わせようとする傾向が強くなる。 ・【p.64】軍事協力におけるトランズアクションコストの低さが比較優位として、同盟が現在の安保環境でも重要な役割を果たし続けると考えられるとしても、中間領域の特徴を考えると、「同盟のジレンマ」のうち、「見捨てられる恐怖」が増大しやすい構造。そのため、中間領域における安保問題に対する同盟機能の向上が重要 ・【p.65-66】同盟を基盤とした同盟国+αの地域的な安保協力は、スナイダーの同盟強化により外部とのジレンマを引き起こす「複合的安全保障ジレンマ」を軽減する可能性あり ・【p.72】本書で議論されている地域安全保障のアーキテクチャは、1990年代半ばに形成された同盟と多国間協力との「補完」論とは異なる。同盟は、「見捨てられる恐怖」を抑制するために同盟以外の安保協力との「接合」を進める。 ・【p.134】中国の新安全保障観は、元来「軍事集団を拡大し、軍事同盟を強化する」米国の同盟戦略の反駁として提起されたもの。 ・【p.140】胡錦濤時代の中国は「和諧世界」を掲げて、地政学的バランシングの文脈での地域協力の強化だけでなく、「多角的で地域主義的」な協力強化を指向 ・【p.143-144】SCOの優先課題にキャパシティ・ビルディングを図る域内協力がある。これは、軍事・法執行面での能力強化を目的とする合同演習や合同訓練の実施に見て取れる。しかし、中国軍も近代化の途中にあり、その効果は限定的 ・【p.144】SCOの法的根拠に、SCO加盟国長期善隣友好協力条約、上海協力機構憲章 ・【p.145】中国はSCOとCSTOの連携に慎重なるも、露は積極的(例えば、CSTOはSCOとの合同軍事演習の実施を提案)。中国は、SCOに軍事的性格を付与することに慎重で、政治的な連携を指向 ・【p.148】2004年6月、「上海協力機構オブザーバー条例」が批准。オブザーバー申請資格について明確な規定はなし。ただし、2007年、中国は米国のオブザーバー参加を拒否
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米中関係はいうまでもなく朝鮮半島問題に直接影響する。朝鮮半島に対する中国の影響力は中韓関係も無視できない。
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