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狩猟文学マスターピース 大人の本棚
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狩猟文学マスターピース 大人の本棚

服部文祥【編】

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狩猟文学マスターピース 大人の本棚

2,860

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 みすず書房
発売年月日 2011/12/10
JAN 9784622080954

狩猟文学マスターピース

¥2,860

商品レビュー

4

7件のお客様レビュー

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2018/07/14

ふとしたきっかけで服部文祥という人の存在をしり、著作を読んでみたくなった。山岳ノンフィクションの『サバイバル登山家』が有名だが、登山家としてだけではなく、読書家としても有名らしく、このアンソロジーを編んだりしている。 宮澤賢治あり、写真家星野道夫あり、極地探検家ナンセン、太地の...

ふとしたきっかけで服部文祥という人の存在をしり、著作を読んでみたくなった。山岳ノンフィクションの『サバイバル登山家』が有名だが、登山家としてだけではなく、読書家としても有名らしく、このアンソロジーを編んだりしている。 宮澤賢治あり、写真家星野道夫あり、極地探検家ナンセン、太地の鯨漁、アイヌの又吉とラインナップは多様だが、マスターピースは少し名前負けしているような気がしなくもない。服部文祥の解説「一〇頭目の鹿、もしくは狩猟文学の傑作たち」が一番面白かった。

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2016/11/10

「狩猟文学の傑作」を収録したという意味で他にない功績。 特に海外作品の珍しさ素晴らしさにはときめきました。 惜しむらくは狩猟に関わる一部のみを掲載している点。「ここからが本番」というところで終わっているものも。素晴らしい作品ばかりなだけに全体が知りたく、読後に不満が残ります。 し...

「狩猟文学の傑作」を収録したという意味で他にない功績。 特に海外作品の珍しさ素晴らしさにはときめきました。 惜しむらくは狩猟に関わる一部のみを掲載している点。「ここからが本番」というところで終わっているものも。素晴らしい作品ばかりなだけに全体が知りたく、読後に不満が残ります。 しかしガイドブックと捉えればその威力は素晴らしく、掲載作品のすべてに当たりたくなる強烈な魅力を残します。入手困難なものが多そうなのが残念。 惜しい点もう一つ。解説でもっと各作品と作者について知れると期待したのが、どこまで調べたのかなと首をかしげる感じの軽さだったこと。 しかしフリチョフ・ナンセンが確かにイケメンだったのは解説の通り。こういう小ネタがあると得した気分になります。

Posted by ブクログ

2016/05/13

大人の本棚シリーズの1冊。 編者は登山家である。出来る限り装備を廃した登山に挑む「サバイバル登山」というスタイルを取る。その流れで狩猟も行う。 本書は、狩猟者としての目から、狩猟に関わるさまざまな心の揺れを描き出した文学作品11編(一部抜粋を含む)を選び取ったアンソロジーで...

大人の本棚シリーズの1冊。 編者は登山家である。出来る限り装備を廃した登山に挑む「サバイバル登山」というスタイルを取る。その流れで狩猟も行う。 本書は、狩猟者としての目から、狩猟に関わるさまざまな心の揺れを描き出した文学作品11編(一部抜粋を含む)を選び取ったアンソロジーである。 1作目「猟の前夜」(マーリオ・リゴーニ・ステルン)は、冒頭をかざるにふさわしい作品。翌朝を待つ密やかな期待。押さえた興奮。微かな物音。徐々に訪れる夜明けの気配。待ち遠しい時の流れが鮮やかに切り取られている。 「深重の海」(津本陽)は、太地の鯨漁に材を取る。「背美流れ」と呼ばれる史実を織り交ぜ、明治から現代につながる捕鯨の歴史を追う物語で、津本は本作で直木賞を受賞している。収録部分は一部だが、この作品には驚かされた。個人的に、ここ最近の読書はノンフィクション寄りだが、小説の力というものを見せつけられた。ノンフィクションや歴史書では、巨大な鯨に立ち向かう漁師たちの姿をこうまでまざまざとは見せられまい。これは機会があれば全体を読んでみたいと思わされた。 「灰色熊に槍で立ち向かった男たち」(シドニー・ハンチントン)はネイティブアメリカン、コユーコンの狩人の物語。一時代前の狩りの様子や、狩りにまつわる風習が興味深い。 「又吉物語」は、アイヌの伝説的な老猟師の話。ひょうひょうとした風貌ながら、80歳を過ぎても熊と渡り合っていた傑物。トマトや菓子をもらえば孫にやると喜ぶが、街に住み着くでもない。銃はぼろぼろだが、確かに熊を仕留めてしまう。世間の理屈とはかけ離れて自らの道を行き、半分仙人のようでもある。又吉の口調をそのまま書き留めたページの向こうに、すたすたと去っていく後ろ姿が見えるようである。 「イヌキのムグ」(辻まこと)。イヌキとは犬とタヌキの合の子だという。木挽きの市蔵が会津のマタギから譲り受けたというその犬は、まったくタヌキには似たところがなく、著者は天から信じなかった。だがその犬には何だか変わったところがあった。 話の内容もさることながら、文体にクセがあって不思議な味わいがある。父はアナーキスト辻潤、母は大杉栄の下に走り、甘粕事件で命を落とした伊藤野枝。 「なめとこ山の熊」(宮沢賢治)が最後の作品で全体を締める。 編者による解説もまた読み応えがある。 猟をするのは獲物を狩るためだ。それは同時に、自分とは別の生きものの命を奪うことだ。 そこには、喜びと恐れ、期待と不安、満足と後悔、欲望と諦め、さまざまな思いが綯い交ぜに存在する。 自分は自分の獲物の生命の上に立つに足る生きものなのか。 それは狩猟者のみではなく、他者を食べて生きるものすべてに向けられる問いのようでもある。

Posted by ブクログ

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