引き出しの中のラブレター 河出文庫

新堂冬樹【著】

• 販売会社／発売会社: 河出書房新社
• 発売年月日: 2011/06/06
• JAN: 9784309410890

商品レビュー

2023/12/24

仕舞い込んでしまった言葉を拾い集めていくのはいいけど、ベタなストーリーですぐに先が見えてしまった。群像劇としての人の関わりもベタ。水穂が、止めてしまった歩みを再開できたのがせめてもの救いか。

2017/01/21

伝えたいけど伝えられなかった想い、自分の中では受け止めきれない想い、伝えたい相手に伝えられない想い…様々な想いを載せて届けるラジオ番組ができるお話。ラジオパーソナリティーを主人公に、その知り合いやラジオを通じて繋がった人それぞれの幸せが手紙を通して描かれる。周りの登場人物がパーソナリティーと知り合いすぎる点もあるが心温まる一冊。伝えたいけど、伝えられない想いを手紙にするのは、いいかもね。

2015/11/17

「無限地獄」では人間を憎み 軽蔑しきっている新堂冬樹が描く名作。映画が先なのかな？
常盤貴子さんの演技もよかった。

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結婚と仕事の間で苦悩するラジオパーソナリティ
愛した人を身籠りながら、彼の未来を閉ざさないように
身を引きシングルマザーの道を選んだ女性
今の自分に納得がいかず、しかし一歩踏み出せないショップ店員
高校3年生という節目を迎え、進路という分かれ路の前に立たされて悩む少年。
ある出来事をきっかけで、笑うことを忘れてしまった漁師。
学生時代、親友に裏切られ、未来ではなく、いまを楽しく生きることを決めたキャバ嬢。
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「口に出していう言葉と、手で綴る言葉は、同じ意味の言葉でも、伝わる場所がちょっとだけ違うと思う。作用する場所がそれぞれにあて、声は身体全身に作用する。一方で、文字で書いた「ラブレター」は心の奥のほうの、閉じた扉の郵便受けに、スルッとはいってくるようなものじゃないかな？」