福祉レジームの日韓比較 社会保障・ジェンダー・労働市場

武川正吾(著者), 李惠□(著者)

• 販売会社／発売会社: 東京大学出版会
• 発売年月日: 2006/04/08
• JAN: 9784130501651

商品レビュー

2017/11/23

「韓国の福祉国家・日本の福祉国家」の続編。
大阪の景気悪化と生活保護世帯の急激な増加を分析した第7章「日本における労働市場のサービス化とグローバル化　ー大阪を事例として」（下平好博明星大学教授）が面白かった。あとはナナメ読み。

ただし次の部分は印象的。
「市場と福祉の関係に関して、市場経済はその生来的な矛盾（商品でありえないものを商品としてみなす）から、その矛盾を人間化するための非市場的な土台として社会福祉制度を必要とし、また、社会福祉という非市場的な補完の土台なしには市場経済体制は維持拡大しえない…21世紀のグローバル資本主義は市場を全世界に急速に拡大しつつ、家族という伝統的、非市場的な領域を縮小させている。21世紀が必要とするのは社会福祉という非市場的なシステムの瓦解ではなく、その強化と再構造化にあるといえよう」（p41　第2章 現代韓国社会福祉制度の展開 李惠）

値段は消費税込みで5460円！
もちろんこんな本買えないので、総合図書館から借りてきて読みました。