商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 角川グループパブリッシング |
発売年月日 | 1983/03/01 |
JAN | 9784041312254 |
- 書籍
- 文庫
未完の遺書
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未完の遺書
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佐野洋氏であります。佐野洋子氏とは関係ありません(多分)。 生誕90年といふところで、ここで一冊『未完の遺書』を登場させます。 文庫本のカヴァー紹介文を載せます。わたくしが喋々するよりも的確かと思ふので。 葉子が再婚話しを断わってバー勤めを続けてきたのも、小学校4年生になる...
佐野洋氏であります。佐野洋子氏とは関係ありません(多分)。 生誕90年といふところで、ここで一冊『未完の遺書』を登場させます。 文庫本のカヴァー紹介文を載せます。わたくしが喋々するよりも的確かと思ふので。 葉子が再婚話しを断わってバー勤めを続けてきたのも、小学校4年生になる一人息子の秋男の成長を思えばこそであった。だが、その秋男は無人踏切りで電車に轢かれて死んでしまった。 仏壇の前でもの思いにふけっている時、26,7歳の地味な感じの男が訪ねてきた。彼は焼香をすませたあと、週刊誌の記者だと名乗り、―実は、お宅のお子さんは自殺ではないか。学校でも<おかあさんへ>という題で、遺書とも思える作文を書きのこしている―というのだ。 小学校4年生の児童が自殺? 幼な子の“死の背景”をさぐる長編傑作推理。 うむ、これは面白さうだ。一部繰り返しになりますが、わたくしも一寸一言。 主人公の梶原葉子は、夫を亡くした上、その将来を期待してゐた息子の秋男まで、踏切事故で失ふといふ不幸に見舞はれます。 そんな失意の葉子の元へ、週刊誌記者の室町なる男が、秋男は自殺ではないかと語るのです。そんな莫迦な! 葉子は、秋男を自殺に追ひやつたのは、マスコミであらうと想像します。何故なら、彼女は秋男に内緒でバア勤めをしてをり、その勤務中にカメラマンから盗撮をされ、その写真が週刊誌に載つた事がきつかけで、秋男はその週刊誌を友人から見せられてショックを受けたのが最初の事件でした。 葉子は自分で、或は協力者の協力を得、調べを進めます。で、結局三人の容疑者(?)を特定しますが、自らも警察に疑はれる立場ゆゑ、警察は当てになりません。自分一人で復讐を決意するのでした...... まるで女流作家が描いたかのやうな、主人公葉子の心理状態が秀逸であります。通俗と言はれやうが、兎に角佐野洋は面白い。もし古本屋で見かけたら、読んで見てください。あ、佐野洋作品なら何でも良いよ。外れは少ないですから。
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