商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 1980/04/01 |
JAN | 9784061425378 |
- 書籍
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旅と日本人
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旅と日本人
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旅と言うと美味しいものを食べて観光名所を巡るイメージがある。しかし旅は生活を支え、道を作ったと述べているのが今回の本の著者だ。 亡くなられてしまったが、國學院大学名誉教授で、関心領域は考古学にとどまらず、日本人の様々なことに及ぶ。 時代をさかのぼるほど、遊びという...
旅と言うと美味しいものを食べて観光名所を巡るイメージがある。しかし旅は生活を支え、道を作ったと述べているのが今回の本の著者だ。 亡くなられてしまったが、國學院大学名誉教授で、関心領域は考古学にとどまらず、日本人の様々なことに及ぶ。 時代をさかのぼるほど、遊びというよりも生活のために旅をしたと述べている。食料や資源を確保するには、誰かがどこかから運んでこないことには手に入らない。 塩を例に挙げている。古代においてどのように塩を運んだのか。それは、魚や海藻類を塩漬けにして運んだ。昔は、塩の道のことを「塩魚(えんぎょ)の道」と言った。 近世になるまで、日本人はヨーロッパ人に比べてあまり旅をしなかった民族と述べている。その原因をいくつか挙げている。封建制が19世紀後半まで続いて、人の移動や情報の流通を権力者が好まなかった、国内に漂流民がほとんどなく、遊牧時代を経験していなかったので、住んでいるところから離れる習慣が少なかったことを挙げている。 江戸時代の旅で、宿はほとんど相部屋だったので、自分の貴重品には細心の注意を払った。その例として、枕がある。昔の男女は、髪を結っていたので、木の箱で高く作られていた。箱に中は空洞で、物を入れるのに便利で、引き出しもついていた。 旅人、特に商人は、硯、そろばん、帳簿などを入れていた。 幕末になると今で言うところの旅案内書が何百種類もの出版された。案内書には、道のり、宿駅の名前、代表的な旅館の名前、必要な費用などが書いてあった。 1980年発行の古本だが、今の時代に読んでも面白いなあ。
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