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NHKスペシャル 灼熱アジア FTA・TPP時代に日本は生き残れるのか
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NHKスペシャル 灼熱アジア FTA・TPP時代に日本は生き残れるのか

NHKスペシャル取材班【著】

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NHKスペシャル 灼熱アジア FTA・TPP時代に日本は生き残れるのか

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社
発売年月日 2011/04/16
JAN 9784062167642

NHKスペシャル 灼熱アジア

¥1,540

商品レビュー

3.9

8件のお客様レビュー

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2012/05/18

NHKスペシャル取材班著「灼熱アジア」講談社(2011) *リーマンショック前年にバブル破綻を予測したことでしられるアナリスト、モハメドエラリアン氏が著書「市場の変相」でこう語っている。(1)新興国は世界経済の重要で持続可能な成長エンジンでありその役割を強めて行く事になるだろう(...

NHKスペシャル取材班著「灼熱アジア」講談社(2011) *リーマンショック前年にバブル破綻を予測したことでしられるアナリスト、モハメドエラリアン氏が著書「市場の変相」でこう語っている。(1)新興国は世界経済の重要で持続可能な成長エンジンでありその役割を強めて行く事になるだろう(2)結果としてアメリカ経済のパフォーマンスに影響される度合いが低下する(3)その入れ替わりは新興国経済が輸出主導型から内需主導型へ転換する構造変化と同時におきる(4)新興国は一段と相互依存を深め、特にアジアでその傾向が強くなる *中国やインドなどと関税ゼロでつながるタイはいまや世界の製造業の主戦場となっている。日本をはじめとする外国企業のタイ進出の目的は安い労働力からアジア市場への進出に変わった。バンコクの国道7号線はタイの物流大動脈である。バンコクとタイ最大の輸出港レムチャバン港を結び、その沿線には工場団地がたちならぶ。最大の「アマタ工業団地」だ。チョンブリ県とラヨーン県の2つの敷地にトヨタ、ソニー、三菱、リコー、ブリジストン、デンソー、ダイキン等等の日本企業が進出しており17万人が働いている。 *タイの跳躍の原因は、FTAがある。2000年はじめ頃タイはASEANの中で強いリーダーシップをもっており、その時期にASEANのFTAネットワークを強く推進。それが当時のタクシン首相であった。ASEAN域内だけで貿易自由化するだけでは不十分と感が、インド、オーストラリア、ニュージーランド、中国、韓国など矢継ぎ早に独自の2カ国間FTAを締結して行った。こうしたタイ国の戦略が大きく関係している。 *ASEAN域内の関税撤廃は2010年1月1日からASEAN先行加盟国6カ国(ブルネイ、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ)ですでにスタートしている。同じく10年1月1日には、ASEANと中国との間の自由貿易協定、そして韓国とのASEANとの間でも関税撤廃がスタートした。関税撤廃のスケジュールはこれからが本番である。ASEAN先行6カ国は2012年オーストラリア、ニュージーランドとの間でも関税を撤廃する。2014年にはインドとの間でも同様に締結予定。2015年にはASEANの後発4カ国(ベトナム、ラオス、ミャンマー、カンボジア)も先行6カ国と同じ関税撤廃のレベルに追いつく。この15年をもってASEAN経済協力体が本格的に誕生する。 *ただ、この関税撤廃も100%すべての関税がなくなるということではない。約90%の貿易品目は一般的な品目とされて、その関税が撤廃される。それ以外は例外品目とされ、何を例外とするかはそれぞれの国の都合で決められる。タイは現在ASEANだけではなく、独自にインド、オーストラリア、ニュージーランド、中国、韓国、日本などとも結んでいるためさらに有利といえる。 *ASEANの6億人、そこに中国、インドをくわえると32億人のアジア巨大市場が形成されようとしている。その中心となることをタイは狙っている。ASEANは、生産基地としてばかりではなく、市場としても急速に成長している。ASEAN10カ国を併せた人口は5億7千万(約6億人)、これはEUの5億人、NAFTA(北米自由貿易協定)の4億人を上回る市場規模である。また、購買力のある中間層が急増しており、ASEANは中国とはまた違う形でこれから世界有数の良質の市場になる潜在力を秘めている。 *タイはバランス感覚にすぐれこのような戦略を練っている。ASEAN10カ国とインドや中国、韓国、日本、オーストラリア、ニュージーランド、32億人の巨大市場の中心的位置にたって各国との良好な関係を保つタイの魅力は計り知れない。 *イスラム教の相手では、みずから額に汗する事なくお金を貸して利息を稼ぐような行為を否定している。賭け事をはじめ不確定なものにお金を託する事を禁じている。また保険のように死ぬか分からない事にお金を投じることも基本的には禁止である。一般的な人々はあまり銀行口座をもっていない。その理由は宗教的な理由もある。1つにコーランで利子が禁止されているのだ。2つに、銀行への信頼性がなかったことがあげられる。アジア通貨危機のときなどお金が返ってこなくなっていた。3つに物価上昇がつづいており、預金より貴金属などで資産運用を考えていた。 *イスラム金融では利息はだめだた割賦販売は大丈夫である。そので金融機関がバイクを仕入れ、それをローンではなく何回かの割賦販売でうるという仕組みだ。割賦販売の金額の中にローンの金利に相当する金額が販売手数料として上乗せされている。上乗せ分は利子ではないという理屈になる。

Posted by ブクログ

2012/04/01

「灼熱アジア」というNHKスペシャルの書籍版 タイへ企業が進出する理由はASEANのFTAが目的であること、サムスン躍進の背景には国家の強いバックアップがあったことなど、”アジアの今”が感じられる本だった

Posted by ブクログ

2011/12/15

世界経済が立ち直れないのを尻目に成長するアジア市場で生き残りをかける日本企業の姿に迫る話題作。僕もこのシリーズはテレビで見ていましたが、書籍化したものを改めて読んで、アジアの力を思い知らされました。 実のところを言うと、僕はこの番組を見ていて、先日、これが書籍化されたことを知っ...

世界経済が立ち直れないのを尻目に成長するアジア市場で生き残りをかける日本企業の姿に迫る話題作。僕もこのシリーズはテレビで見ていましたが、書籍化したものを改めて読んで、アジアの力を思い知らされました。 実のところを言うと、僕はこの番組を見ていて、先日、これが書籍化されたことを知って、今回やっと手に入れて読んでいました。改めて読んでみて、タイ。インドネシア。中国。韓国…。とそして、原油産出国である中東の各国は発展が目覚しいですね。タイでは現地の若者が日本人の指導を受けながら日本と同等かもしくはそれ以上の旋盤技術を持ち、インドネシアでは通勤にバイクを使うようになり、それをローンで買うがゆえに審査をみずほ銀行の現地法人が交渉の末に彼らとともにビジネスをする姿が描かれていたり、アラブ圏では現地の労働者と日本企業の人間がひとつの仕事をする姿が描かれていて、時代は、そして世界は絶え間なく動いているのだな、ということを実感せずにはいられませんでした。 そして、自分の国の技術を売り込むために中国や韓国がトップが行うトップセールスで発展しようとするアジア各国に出向いているということにも衝撃を受けました。彼らはここまでやるのかと。よく、21世紀は「アジアの時代」といわれ、この本の中でも「脱欧入亜」とまで言われていますけれど、彼らの生み出すエネルギーや昨日よりも今日。今日よりも明日、という姿勢には僕らも見習うべきところが多いのだと感じました。今後、アジアでビジネスなりなんなり、とにかく日本以外で、生き残っていこうと模索している会社や個人にはぜひ読んでいただければと思います。

Posted by ブクログ

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