商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 潮出版社 |
発売年月日 | 2011/03/19 |
JAN | 9784267018671 |
- 書籍
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全相三国志平話
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全相三国志平話
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三国志演義とはまた違う展開で描かれる三国志です。 道術、仙人が当たり前のように登場し、 冒頭からその片鱗、そんなまさかといった流れとなるので必見です。 通常の演義に比べて展開が早く、あれよあれよと物語が進みます。 語られながら読んでいくような、心地良いリズムが新鮮でした。 全体...
三国志演義とはまた違う展開で描かれる三国志です。 道術、仙人が当たり前のように登場し、 冒頭からその片鱗、そんなまさかといった流れとなるので必見です。 通常の演義に比べて展開が早く、あれよあれよと物語が進みます。 語られながら読んでいくような、心地良いリズムが新鮮でした。 全体的な流れとしては物語の前半は劉備、後半は諸葛亮に焦点が絞られています。 そのため、蜀を中心に話が描かれており、敵役となる魏と呉の面々は かなり端折られて書かれています。 ※荀彧、郭嘉、程昱など演義の有名どころですら名前が一切出ていません また、劉備や諸葛亮と関わるからといって良い役ばかりではありません。 魏や呉の面々に格好いい演出は少なく、どちらかというと 劉備たちを盛り上げるための役目となっています。 特に曹操に至っては、劉備たちに追い詰められて逃げる描写が 戦いごとに何度も何度もしつこく描かれ、かなり気の毒な感じになっています。 裏を返せば、それだけのことをされてもなんだかんだで生き延びているところが 流石は曹操と思わせてくれるところでもありました。 蜀好き、特に張飛が好きな人にとっては彼の活躍の場が多々あるので 読んでいて楽しめるのではないかと思います。 逆に曹操、夏侯惇、周瑜、魯粛辺りが好きな方は 劉備と諸葛亮に煮え湯を飲まされる役柄となっていますので、 なかなか胸がすくとはいかないかもしれません。 上部に入っている挿絵は個性的で面白く、 演義を知らなくても読める作品ではありますが、 演義を先に読んで、こちらに目を通すことをお勧めします。 どちらが正しい、正しくないかではなく 両者を知ればその違いが楽しめて二倍の面白さを感じる一冊です。 そうした中、個人的に印象的に残ったのは、 ”少帝、司馬昭を晋王に封じ、司馬炎に位を禅る 司馬炎、少帝を陳留王に封じる” を経ての ”献帝、これを聞いて笑って死んだ” という下りです。 曹丕から同様の扱いを受けた献帝だからこそ、 この”笑って死んだ”の一文は非常に深く重く感じました。 たった一文、されど一文。 波乱万丈だった献帝の立場を思えば思うほど この時の献帝の心境やいかに……でした。
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