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鎌倉幕府の滅亡 歴史文化ライブラリー316
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 吉川弘文館 |
| 発売年月日 | 2011/02/23 |
| JAN | 9784642057165 |
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鎌倉幕府の滅亡
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鎌倉幕府の滅亡
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商品レビュー
4.1
8件のお客様レビュー
久しぶりに再読。細川重男先生の著作でも一番まとまって面白いと思う。 そもそも鎌倉幕府がなぜ滅んだのかという問いへの納得できる答えを求めてという目的がいい。 応仁の乱や明応の政変から徐々に衰亡した室町幕府、強大な力の侵入への対応に誤り、そこから滅亡した江戸幕府と違い、鎌倉幕府は突然...
久しぶりに再読。細川重男先生の著作でも一番まとまって面白いと思う。 そもそも鎌倉幕府がなぜ滅んだのかという問いへの納得できる答えを求めてという目的がいい。 応仁の乱や明応の政変から徐々に衰亡した室町幕府、強大な力の侵入への対応に誤り、そこから滅亡した江戸幕府と違い、鎌倉幕府は突然倒れた、では何故というのは誰しも一度は考えたのではないか。 言うなれば、癌が発見され闘病の果てに死んだ人、老いたところに事故にあってそれが原因で死んだ人はわかるが、多少の老いはあれど矍鑠として、元気いっぱいに、見えた人が突然死ねばみな驚くというもの。 著者の見立ては、一見壮健だった鎌倉幕府は中を寄生虫が食い荒らし、空洞のようになっていたというもの。だから、一見弱々しい敵でも一撃で倒されてしまったということか。 ここで言われる特権的支配層による厳格な前例踏襲主義は、我々から見ると極めて馬鹿げたことをしているように見えるが、江戸幕府の後期の厳格な大名への身分統制や現代の政党政治のやり取りも儀式めいて見えるのは同じではないか。 鎌倉幕府が室町幕府が実現した地方分権などの改革を行えば、そのアイデンティティを失うからできず、現実その拘束に耐えきれなくなった時に彼らは滅亡した。 制度にはそのアイデンティティがあるため、それを超える改革はできずに、現実との摩擦が大きくなればそれが破壊される。 マルクスの止揚に類似した概念のように思う。 北条氏や幕府首脳部は無能でなかっただけに、鎌倉幕府という制度が軋みを上げて、ある日突然爆発したように感じられる。 そう思うと、無敵の鎌倉幕府を倒幕したとして、後醍醐天皇は過大評価されていたのかもとも感じる。
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鎌倉殿の13人の影響で、ちょっと鎌倉時代ずいている。 内容としては、鎌倉時代末期の政治体制が主題。幕府があまりにあっけなく滅亡してしまった要因となったということろで、タイトルと繋がっている。 頼朝・義時・泰時・時宗のような有名な武将は出てこないし、合戦の話もないので、地味な話なん...
鎌倉殿の13人の影響で、ちょっと鎌倉時代ずいている。 内容としては、鎌倉時代末期の政治体制が主題。幕府があまりにあっけなく滅亡してしまった要因となったということろで、タイトルと繋がっている。 頼朝・義時・泰時・時宗のような有名な武将は出てこないし、合戦の話もないので、地味な話なんだけど、文体も読みやすく、あきずに楽しめた。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
<目次> プロローグ 「不敗神話」の崩壊 第1章 幕府の職制 第2章 特権的支配層の成立 第3章 鎌倉幕府の滅亡 <内容> 著者の細川氏にとって、長い長い博士論文だったらしい。分かりやすい文章で、鎌倉幕府の創成期からなぞって、幕府の滅亡を書き上げている。その論理も分かりやすく、御内人などの特権的階層(土地を持たない都市層の御家人)が、本来の御家人の思想を理解できずに、権威主義に走った結果、幕府が滅亡したという。納得の論理であった。
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