商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 東京大学出版会 |
発売年月日 | 2011/02/26 |
JAN | 9784130262255 |
- 書籍
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「終戦」の政治史1943-1945
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「終戦」の政治史1943-1945
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アジア太平洋戦争期の日本の政治・外交に焦点化し、日本敗戦に至る戦局の変化と国内指導層の政治対立のダイナミズムを捉えようと企てた「負け戦の政治史」。多くの史資料と先行研究からの知見が手際よく配置されていて、人目を惹く目新しさこそ乏しいものの、著者の情報整理力の非凡さがうかがえる一...
アジア太平洋戦争期の日本の政治・外交に焦点化し、日本敗戦に至る戦局の変化と国内指導層の政治対立のダイナミズムを捉えようと企てた「負け戦の政治史」。多くの史資料と先行研究からの知見が手際よく配置されていて、人目を惹く目新しさこそ乏しいものの、著者の情報整理力の非凡さがうかがえる一冊。戦時末期の言論空間・表象空間を考えるうえでも、重要な手引きとなるのではないか。 筆者のガイドに従って1944~1945年の政治過程を見ていると、やはり昭和天皇裕仁の政治的・軍事的な指導者としての存在感は際立っている。これは天皇個人の資質というよりは、帝国日本の体制上、「危機」を調整できる存在が天皇以外にはいなかった、と見る方が適切だろう。天皇を「玉」とかつぐことで作られた体制が、結局、その「玉」によってしか救われないというのは、何とも皮肉な結末ではある。しかし、日本敗戦によって、結局のところ何が「終わった」のか、何が「変わった」のか。ふと考えこんでしまった。
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