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ホタル帰る 特攻隊員と母トメと娘礼子 草思社文庫
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ホタル帰る 特攻隊員と母トメと娘礼子 草思社文庫

赤羽礼子, 石井宏【著】

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ホタル帰る 特攻隊員と母トメと娘礼子 草思社文庫

770

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 草思社
発売年月日 2011/02/03
JAN 9784794218025

ホタル帰る

¥770

商品レビュー

4.3

9件のお客様レビュー

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2025/02/12

この本ひいては特攻隊員を評価する事自体が不敬に感じるが、僭越ながら感想を記したい。 この本の主人公・特攻隊員の母であった鳥濱トメさんが営む「富屋食堂」は、戦後米軍御用達となり、今度は米兵のママとなった。 おかしな話に聞こえるだろうが、米兵と鳥濱トメさんとの交流を通じて、より特...

この本ひいては特攻隊員を評価する事自体が不敬に感じるが、僭越ながら感想を記したい。 この本の主人公・特攻隊員の母であった鳥濱トメさんが営む「富屋食堂」は、戦後米軍御用達となり、今度は米兵のママとなった。 おかしな話に聞こえるだろうが、米兵と鳥濱トメさんとの交流を通じて、より特攻隊員の心情が鮮明に感じられた。 此岸から見ていた彼岸花の朱色が、対岸から見てもなお鮮明だったので、その鮮やかさを殊更に思い知ったのだ。 国家の命により親愛なる家族と離れ、昨日まで仲間を殺していた敵国に入り込む米兵。 彼らは、そんな辛い境遇を理解する聖母のようなママを慕った。 特攻隊員と異国民は同じだったのだ。 強大な権力の命に動かされ、涙を流しながら郷愁の念に耐える。 特攻隊員と現代に生きる我々もまた同じなのだ。

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2022/09/10

戦中から戦後手のひら返しに変わった特攻兵に対する世間の目… まだ20数年しか生きていない若者たちが国を守ろうと国のためなのだと信じて散っていった事実。 決して忘れてはいけないことだと思う。 特攻という作戦の是非と、このような若者の心意気は同じ議論の対象になるべきではない。 文庫版...

戦中から戦後手のひら返しに変わった特攻兵に対する世間の目… まだ20数年しか生きていない若者たちが国を守ろうと国のためなのだと信じて散っていった事実。 決して忘れてはいけないことだと思う。 特攻という作戦の是非と、このような若者の心意気は同じ議論の対象になるべきではない。 文庫版あとがきは2010年のものだが、中国に侵略されることを、自虐史観で育てられた戦争を忌避するばかりで、問題視せず許してしまう若者たちへの懸念が書かれている。2022年の今本当に直面している問題…

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2022/07/17

鳥濱トメさんに纏わるエピソードを読む事ができる。 紹介されていたエピソードは、すでに知覧の特攻平和館や富屋食堂で読んだものが多かった。 だが、もう一度読み返す事ができ、何度読んでも涙が出てしまう。 「ホタルになって帰ってくる」と言って出兵した方、日本が戦争に負けると海外の資本主義...

鳥濱トメさんに纏わるエピソードを読む事ができる。 紹介されていたエピソードは、すでに知覧の特攻平和館や富屋食堂で読んだものが多かった。 だが、もう一度読み返す事ができ、何度読んでも涙が出てしまう。 「ホタルになって帰ってくる」と言って出兵した方、日本が戦争に負けると海外の資本主義に関する書籍を読み漁り予測していたが病気で亡くなった恋人の元へ行くために出兵した方、猫が怖いという方、飛行機の不調で2度も戻り最後の出兵では電線に引っかかり墜落してしまったという不運な方、沢山の特攻隊の方々一人一人には愛する親兄弟がいてそれぞれの人生があった。 遺書の文章力の高さには、とても10代から20代前半の方というのを感じさせず、博識な、本来なら日本の未来を担ったであろう優秀な若者達であった事も伺える。それを考えても悔しくてならない。 鳥濱トメさんの無償の愛があり、特攻隊の方々の事がこうして何年経っても語り継がれて行き、これからも忘れる事は無いだろう。 生きているうちにこの本に出会えてよかった。 また、東京には鳥濱トメさんの次女の礼子さんが開いた料理店薩摩おごじょというお店があるのも初めて知った。 いずれ訪れてみたいと思った。

Posted by ブクログ