暴力団追放を疑え ちくま文庫

宮崎学【著】

• 販売会社／発売会社: 筑摩書房
• 発売年月日: 2011/01/10
• JAN: 9784480427847

商品レビュー

2017/02/05

法律をかじった人なら面白く読める本やと思います。

警察のお達しでコンビニに暴力団を美化する本を置かないようにとの協力要請があった後の自主規制した場合の表現の自由について…
警察の強制力を感じたのかとか誰の表現の自由なのかとか営業の自由はどうなるのかとか
警察のお願いを無視できる商売人がいるのかとか美化とはとんな基準かとか警察が配布したリストは恣意的に選ばれてないかとか…
司法試験の問題としてもなかなか面白い課題かも知れませんねd(^_^o)

中身は生保の適正化をやったり司法試験をかじってた僕にはかなり懐かしい内容でしたσ^_^;

2011/06/20

ヤクザがヤクザであることによって法的規制を受けることについて異議を唱えるのなら、論拠として警察利権が云々というより、むしろヤクザがいかに合法的組織であるか主張するべきではないかと感じる。
確かに、警察を初めとする国家権力の抱える問題は多いように思う。だがだからと言って、警察による暴力団取締り自体を否定するのは飛躍のしすぎである。
また筆者によると、ヤクザとは「殴られたら殴り返すし、食い物を取られたら取り返す」ものだという。だが自力救済は違法だ。一般人も、何をされるかわからないという部分でヤクザを忌避しているように思う。任侠映画の人気などとは関係のない、現実的な恐怖だ。

2011/04/11

「ヤクザを単にヤクザであることによって取り締まるのはおかしい。」という主張には頷かされるものがあるが、ヤクザ潰しが警察の利権拡張のためだという主張については分からないところも多くあった。例は幾つも出てくるのだが、そもそも利権というものが生じるプロセスがよく分かっていない僕にも分かるような、より丁寧な解説が欲しい。