商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 徳間書店 |
| 発売年月日 | 2010/09/30 |
| JAN | 9784198932350 |
- 書籍
- 文庫
潜謀の影
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潜謀の影
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商品レビュー
3.3
7件のお客様レビュー
今まで読んだことのない作家の作品に触れるのは、実にスリリングですね。アタリかハズレか、自分の時間をその作品に費やしたのが得であったか、あるいは損したと感じるのか、読み終わるまで判断がつきかねるのは、一種のギャンブルに近いものがあります。過去に読んだことがある作家であれば、大体検討...
今まで読んだことのない作家の作品に触れるのは、実にスリリングですね。アタリかハズレか、自分の時間をその作品に費やしたのが得であったか、あるいは損したと感じるのか、読み終わるまで判断がつきかねるのは、一種のギャンブルに近いものがあります。過去に読んだことがある作家であれば、大体検討がつきますし、好きな作家であればハズレても諦めがつきますものね。 それでは、本シリーズはどうなのか、気になるところですね。結果はアタリ、それも大アタリです。面白いです。どこが面白いのか、それは歴史上の史実がふんだんに盛り込まれているところから、虚実入り混じった内容になっているところです。つまり、ウソが上手なんですね。いかにも本当らしいウソがいっぱいなんです。これが時代小説の王道であり、読者にしてみれば醍醐味となります。 ところで、時代小説と歴史小説の違いって考えたことがありますか。簡単に言えば、歴史小説に登場する人物は、実在した人物であるのに対して、時代小説の主人公は想像上の人物であることを挙げられます。その意味では、本書の主人公・深室賢治郎は架空の人物ですので、時代小説に分類されるのでしょうが、脇を固めるのが歴史上の人物で、その存在感が圧倒的なんですね。例えば、本編で語られるミステリーの謎解きをするのは、主人公の深室賢治郎ではなくて松平信綱なんです。松平伊豆守信綱と言えば知恵伊豆(知恵出ず)で有名な人物ですね。正に適役と言えましょう。 また、本編のストーリー展開上、骨格をなす前提で重要な人物が春日局の役回りです。春日局と言えば三代将軍家光の乳母として知られていますが、それ以上に江戸城大奥の礎を築き、老中以上の権勢を振るった女傑でした。一介の乳母がそこまで登りつめるのは、普通に考えれば不可能です。このため春日局には様々な異説が存在します。作者はそれらを踏まえた上で、作者なりの大胆な説を本書で展開しています。 さらに、家康の10男・徳川頼宣の役どころも重要です。何しろ本編で設定された謎の言葉「同じ源氏なのだから」の言をはいた人物なのですから。頼宣と言えばその才能を家康に愛された事で知られますが、本書でもその傑物ぶりが見事に描かれています。 このように歴史上の人物が史実を踏まえて生き生きと描かれるには、歴史に対する深い見識と卓越した歴史観があって初めてできる事です。それが本書を単なる時代小説以上に深みを与えている原因だと思われます。
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織江緋之介見参シリーズに続いて五代将軍争いの時代ですが、主人公がお髷番ということでスーパーマンの剣士が孤軍奮闘する内容から江戸城内の微妙な役職にフォーカスを当てるその後の上田作品の特徴への転換期に入った感じです。 そして生真面目な朴念仁というパターンは賢治郎でも健在ですが、紀州公...
織江緋之介見参シリーズに続いて五代将軍争いの時代ですが、主人公がお髷番ということでスーパーマンの剣士が孤軍奮闘する内容から江戸城内の微妙な役職にフォーカスを当てるその後の上田作品の特徴への転換期に入った感じです。 そして生真面目な朴念仁というパターンは賢治郎でも健在ですが、紀州公や老中達がシリーズによって微妙にキャラクターが違うところが良くも悪くも興味深いです。
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上田さんの新シリーズ。 今回も若い剣を使う武士が、権力者の争いに巻き込まれ、 それを脇で支える女性と、師が出てくるという、 お得意の形。 御髪役になって、将軍の頭を整えることになった主人公。 だがその影には、自分の手足を欲する4代将軍と、 5代目を巡る、将軍の弟君と尾張の争いが...
上田さんの新シリーズ。 今回も若い剣を使う武士が、権力者の争いに巻き込まれ、 それを脇で支える女性と、師が出てくるという、 お得意の形。 御髪役になって、将軍の頭を整えることになった主人公。 だがその影には、自分の手足を欲する4代将軍と、 5代目を巡る、将軍の弟君と尾張の争いがあった。 剣は小太刀。どこまでの使い手に成長していくのかが、 楽しみですが、4代将軍ってことは先が短いぞ。
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