商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 角川書店/角川グループパブリッシング |
発売年月日 | 2010/09/29 |
JAN | 9784044544058 |
- 書籍
- 文庫
嘘と蜜月
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嘘と蜜月
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商品レビュー
3.3
4件のお客様レビュー
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エリートサラリーマン×イラストレーター。時間の流れは早いわりに心理描写は丁寧に描かれている。前半は少しだけ駆け引きめいた二人の始りの物語。受けが穏やかな人物のため穏やかにじっくりと展開してゆく。甘いだけのストーリーじゃない分、もどかしさややるせなさ、切なさも残るが、連載物が多い作家さんの一冊完結の物語はうれしい。
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和奏は、新米のイラストレーターで、細々と自分の描いた絵で生計を立てていた。 そんな和奏が、元々勤めていた印刷会社の関係で、新婦の友人の友人くらいの関係の人間の結婚式に出席した際、同じく新郎側で友人の友人の大手広告代理店に勤務する矢吹と出逢う。 初対面で「絵を見たい」と言われ、連絡先を交換するが、和奏は所詮、社交辞令なのだろう、と思っていた。 ところが、その日から毎日、矢吹から連絡が入るようになり、食事の約束をし、すっかり和奏も矢吹からの連絡を心待ちにするようになり、週に一回の外食を楽しみにするようになった。 その矢先、矢吹に「好きだ」と告白され、和奏は困惑し、返事ができないものの、その後も矢吹との付き合いは続き、男同士なんて考えられなかった和奏も自然に矢吹を受け入れるようになる。 そして、ひたむきに求められて激しく甘い快楽を教えられるうちに心も体も彼にのめりこんでいく。 そして、二人は一緒に暮らし始める。 一緒に暮らしていても、大手代理店ですばらしい成果を出している矢吹は忙しく、すれ違いがちな日々が続くけれど、それでも一緒に寝て、毎日矢吹と会話のできる日々は、和奏にとって充足感のある日々をもたらしてくれた。 そんな忙しい矢吹が、一緒に暮らし始めて二年、突如、連休を取ってきた。 九日間、優しくて楽しい日々を過ごした和奏と矢吹だったが、連休の最終日、突然、矢吹から転勤(左遷)と和奏は連れて行かない旨を伝えられる。 和奏はショックを受けるけれど、実は矢吹の転勤は左遷などではなく、矢吹が家庭の事情から望んで異動を申し出たこと、また、亡くなったと伝えられていた矢吹の父親が生きていることを告げられ、混乱する。 最終的に和奏の出した結論は…… という話でした。 なんというか「よかった」としか言いようがない話でした。 でもそれは、今のこの年に読んだからいい話だったんだ、と思います。 思春期の頃に読んだら、それはもうただただ悲しいだけの話になってしまうと思うんですが、そんな簡単なことじゃないんだよなー……とこの年になると思うんですよね。 また、作者さんがあとがきに書いてあったことがとても重い。 「恋人同士であっても他人が一緒に暮らすのは簡単ではなく、長く一緒にいようと覚悟するのは、更に難しいのだと思います」 本当にそのとおりだと思います。 だからこそ、矢吹は「一緒に暮らさない」ことを選択し、一度は和奏もそれを受け入れた。 けれど、それを乗り越えるだけの積み重ねたものが二年の間に育っていったからこそ、のラストだったんだと思います。 本には読む側にも旬というのがあって、同じ本でも、自分の置かれた状況や年齢によって、全然感じ方が変わってくるんだと思うんですが、この本はたまたま読んだタイミングが今の私の悩みとか、葛藤とぴったりで、すごく沁みました。 「結婚」と「恋愛」は違う。 そういうことをしみじみと実感できる年齢になってから読むことをオススメする作品です。
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すごく流れが速かったので、ちょっと勿体無いですね。もっとじっくり、深く書いて欲しかったような心のつながりのお話だったように感じます。
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